東京都で新たに感染が確認された89人のうち、55人に関して感染経路が特定できていないことが分かった。感染者が97人と最も多かったきのうは感染経路がわからない人は33人だった。週末を前に都は警戒感を強めている。(以上全文)
記事と最上部の画像の出典:ANNニュース
新型コロナウィルスの感染経路が判っているケースでは、その濃厚接触者を特定し、感染拡大阻止が比較的しやすいといえます。勿論、その人がどのような生活範囲にあったかで、第三者に思わぬ感染をさせてしまっていることもあり得ることです。
しかし、このウィルスは、マスクをしていれば、空気感染だけでは、感染リスクは相当低いので、感染者と濃厚接触がなければ感染は殆どありません。
そこで、問題なのは、感染した人の内で、感染経路が不明であるというものです。これは厄介です。
先にも書いた通り、濃厚接触がなければ感染は殆どあり得ないとなると、感染経路が不明である、というのは相当疑わしと言わねばなりません。というか殆どあり得ません。
感染経路については、聞き取り調査となります。しかし、思い当たる節(ふし)がない、というのが感染経路不明ですので、それ以上のことを聞き取りで解明はなかなか困難でしょう。しかし、本人には思い当たる節は必ずあるはずです。
では、なぜ「感染経路が不明」となるのでしょうか。
私は、「思い当たる節(ふし)がない」のではなく、「思い当たる節をいいたくない」あるいは、「言えない」という事情があるのだと考えます。
つまり、濃密接触した相手や場所が人には言えないのではないかと考えるのです。相手や場所とは、例えば『性風俗店』やキャバクラやピンサロンなどの『接待飲食店』などの利用者が相当あるのではと考えます。勿論、すべてがそれに該当するという訳ではないでしょう。しかし、感染経路の不明者に若い人が多いのを見ると、あながち見当外れではない気がします。
聞き取りでは、こうした不都合なことは普通は口外しないでしょう。相当秘密を厳守するからといわれても、名指しは無くても「・・・を利用した客だった」とニュースに取り上げられたり、記事にされたりする可能性もあれば、どこからともなく、聞き取りの話が漏れて、会社や家族に知られることになるかも知れません。
感染者に対する、この辺の聞き取りをどの程度まで踏み込んで行っているのでしょうか。感染経路不明者相互に面識はないのでしょうか。ないのであれば、少なくとも、倍の未発見者がいることになります。
個人情報の厳格な運用を約束して、ともかく出来るだけ詳しく調査してほしいものです。そうでなければ、感染は収束し得ません。