聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

無呼吸症は肥満だけが原因ではない

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画像出典:京都大学

上記の画像でメタボの男性の喉元に、「SAS」の吹き出しがありますが、「SAS」は「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)」の略です。

 

さて、睡眠時無呼吸症候群の人にも程度にランクがあります。

その中では、正常範囲内という程度があります。基準は米国睡眠障害連合会の2014年刊行の資料に基づいていて、成人の睡眠時無呼吸OSAは、簡易のPSGにおいて10秒以上の無呼吸低呼吸が1時間あたり5回以上で異常値として捉えます。OSAとは閉塞性睡眠時無呼吸の英語略です。

 

正常範囲内とは上記に異常値以下となるようです。

 

ここで知っておくべきことは、太っている人だけが、睡眠時無呼吸症候群になるリスクが大きいという事ではない。糖尿病、高血圧などの生活習慣病があれば、太っている人と違わないほどのリスクがある。太っている人で、生活習慣病があれば、リスクはより増大する。

 

ということです。


 

 

 生活習慣病睡眠時無呼吸症候群がひそむことを解明 ―アジア最大資料数のながはまコホートより 

    ― 2020年05月19日 京都大学発表

京都大学医学研究科研究グループは、ながはまコホート事業において、肥満と生活習慣病がどのように睡眠時無呼吸症候群SAS)と関連するかをアジア最大(世界第2の規模)の7713人の参加者において検討した結果、肥満がなくても生活習慣病があれば中等症以上のSASに注意する必要があることを明らかにしました。(引用はここまで。記事の冒頭部を一部割愛しています。全文は、下記のさいとへ) http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2020/200513_3.html

 

発表のポイントをまとめました。

・肥満と生活習慣病睡眠時無呼吸症候群SAS)とどのようにかかわっているかを調べた。

 

・7,700人以上を調べた結果、肥満でなくとも生活習慣病があれば、睡眠時無呼吸症候群へのリスクが高まる。

 

・太っていなくても、若くても、高血圧や糖尿病などの生活習慣病があれば、睡眠時無呼吸症になるリスクが高い。

 

・リスクが増加する関係を下図で示した。

 

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画像出典:京都大学

オッズとは競馬などでよく知られる言葉ですが、ここでは予想結果倍率くらいの感じでいいでしょう。

また、脂質異常症とは、血液中の脂肪分(コレステロール中性脂肪)が多すぎる、あるいは少なすぎる状態をいいます。従来は高脂血症と呼ばれていましたが、定義が不十分であるとして脂質異常症に呼称変更となったものです。

 

 

■ 睡眠時無呼吸症候群とは(日本呼吸器学会)

① 睡眠中に無呼吸を繰り返すことで、様々な合併症を起こす病気です。

 

② 成人男性の約3~7%、女性の約2~5%にみられます。男性では40歳~50歳代が半数以上を占める一方で、女性では閉経後に増加します。

 

③空気の通り道である上気道が狭くなることが原因です。首まわりの脂肪の沈着が多いと上気道は狭くなりやすく、肥満はSASと深く関係しています。扁桃肥大、舌が大きいことや、鼻炎・鼻中隔弯曲といった鼻の病気も原因となります。あごが後退していたり、あごが小さいこともSASの原因となり、肥満でなくてもSASになります。

 

④ いびき、夜間の頻尿、日中の眠気や起床時の頭痛などを認めます。日中の眠気は、作業効率の低下、居眠り運転事故や労働災害の原因にもなります。

 

 

知人は、決して太ってはおらず、平均体重ですが糖尿病と高血圧です。時々ねイビキが途絶えて、再び回復するまで5ー6秒あり、

『ひー』

という乾いた悲鳴のような声がして

『ガーコ ギーコ』

と続きます。おかしくもあり、恐ろしくもあります。わたしも同じなのかな?