聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

眼は大丈夫?野口飛行士

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画像出典:FNN

宇宙飛行士の野口聡一さんが3度目の宇宙へ行くことになったと報じられたのは、5月27日(水)のことでした。その時のわたしの感想は、『野口さんの眼は大丈夫なのかなあ?』という疑問でした。

 

何故、「野口さんの眼」なのか?

 

ご存知の方も多いと思いますが、アメリカの宇宙飛行士が長期に宇宙滞在で、視覚障害が出ており、治らないケースもあると報じられたからです。それは、ずいぶん以前のことですので、野口さんにも異常が生じているのなら、自覚症状があるでしょうし、報告もなされている筈ですが、そのような記事は出たことは日本ではありません。

 

野口さん自身が何かを訴えなければ誰も判らないことではあります。そこが、心配してしまう原因なのですが。

 

この宇宙飛行士の視覚障害についての記事がこれです。

 

宇宙飛行士の視覚障害の謎解明か、障害は不可避?

長期滞在により眼球が変形、治らないケースも

 

2016.12.02

 長期間の宇宙滞在を終えて地球に帰還した宇宙飛行士の多くが視覚障害に悩まされ、なかにはずっと治らない人もいる。ある研究者たちが何年にもわたる考察と調査を経て、ついにその原因を特定したと考えていることを米放射線学会で発表した。脳を浸している液体が、不適切な場所に蓄積して眼球を押し、地球に戻ってきてからも元に戻らないほど一部を平らに押しつぶしてしまうのだ。

(引用ここまで)続きは下記のサイトまでどうぞ。

宇宙飛行士の視覚障害の謎解明か、障害は不可避? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 

この記事では、ある宇宙飛行士が、宇宙へ出発する前に有った視力1.0が地球に帰還後では0.1にまで落ちていたということです。それで、徹底的な検査をした結果、この記事にも書かれている通り、

 

脳を浸している液体が、不適切な場所に蓄積して眼球を押し、地球に戻ってきてからも元に戻らないほど一部を平らに押しつぶしてしまうのだ。

 

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視覚障害 長期にわたる宇宙滞在を終えた宇宙飛行士の目のMRI画像を見ると、眼球の後ろ側が平たく押しつぶされているのがわかる(右の写真)。(PHOTOGRAPH BY RSNA)

 

という結論に至ったそうです。この宇宙飛行士は、同時に視神経の炎症も起こしていたそうです。この状態は視覚障害脳圧症候群と呼ばれ、国際宇宙ステーションに長期滞在した宇宙飛行士の約3分の2が患っているとも言われているそうです。

 

宇宙飛行士の体の異常は、他にもあるようで、

 

宇宙服のグローブを装着して作業やトレーニングを行うと、手のひらが大きいほどツメがはがれ落ちやすいことが最新の研究で明らかになった。』2010.09.13 記事:ナスジオ

 

 

現時点で、これらの症状に有効な治療法はないとしています。

 

そうした中、目の病気治療に特化している、日本の製薬会社にNASAが注目。同社が網膜症の治療機器を開発製造していることから、この機器の応用機器で宇宙飛行士のこの目の疾患の早期発見に有効かも知れないという事で、NASA(米国航空宇宙局)と共同治験を行うことが発表されました。

 

窪田製薬、NASAと開発
宇宙飛行士の眼疾患を早期診断

2019/3/18 19:08   日本経済新聞記事

眼疾患の治療薬や診断機器の開発を手がける窪田製薬ホールディングスは18日、米航空宇宙局(NASA)と共同開発契約を締結した。宇宙に携行しやすい、世界初の超小型サイズの眼科用機器を作る。宇宙飛行士がよくかかる眼疾患の早期発見に用いる。研究開発費はNASAが全額負担する。

 

非常に大きな診断機器であれば、米国にもあるそうですが、開発するのは宇宙に携行出来るサイズということで、同社のコンパクトサイズが選ばれてようです。

 

野口さんの目は大丈夫かなと思う理由はこれでした。これまでは大丈夫だったかも知れないが、今回はそういう事にならないとも限らないので、心配ですね。