蚊の媒介による感染症には、デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、原虫疾患であるマラリアなど数多くあります。日本国内での感染は、年間を通して殆どありませんが、外国渡航歴の人に出ることがあります。
しかし、防疫のあまり進んでいない国々にとって、蚊が媒介する感染症は、今でも深刻です。
これまで、新コロナウィルスに関しては、蚊の媒介によって感染したとの報告はありませんでした。というより、そのような調査や研究の発表がなされなかったからです。わたしは、夏期において、蚊に刺されることが殆どなく、蚊によるこの新感染症の感染の可能性に思い及ぶことは、一度もありませんでした。
おそらく、日本国内では、殆どの人がその可能性について考えなかったと思います。新コロナウィルス感染症の特集番組でも、動物や人と人の接触においての議論は、よく見かけました。
しかし、蚊についての可能性の議論の番組を、わたしの記憶している限りでは見たことは一度もありません。
蚊が新コロナウィルスの媒介となるのか?
蚊が新コロナウィルスの媒介となるのか?
という疑問は、最近になって初めて暑い日が続いて、ふと頭に浮かんだものです。そして、誰でも外に出ていれば、蚊に刺されることはいくらでもあります。
大丈夫かな?と誰かに問われれば誰でも、
『そういわれれば、どうなのかな?』
と反問してしまう事でしょう。
現在の日本に於いて蚊の媒介による感染症は、デング熱と呼ばれるもので2019年で数例が報告されています。
デング熱は人から人への直接感染はなく、蚊に注意すれば心配はいりません。その他にも蚊による感染症は、冒頭でも挙げた通り、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、黄熱、原虫疾患であるマラリアがありますが、海外渡航時の感染が殆どで、日本国内での感染は稀です。
それで、蚊からの新コロナウィルスの感染に無頓着だったのでしょうか。
新コロナウィルスは、日本国内ではすでに総数で18,000人もの人が感染しています。その内現在治療中の人は、900人弱です。その場合、入院治療か自宅待機ですので、その人の血を吸い、感染していない人に同じ蚊が吸血することは、その人のいる環境から考えて、相当の低い確率ではあります。
しかし、日本以外では、その可能性はずっと高まる筈です。
そんな懸念を持っていますと、つい数日前、ネットでこんな記事が出ていました。
新型コロナ、蚊は媒介できない 伊研究で判明
配信 AFP記事(時事通信社配信)
AFP=時事】蚊は新型コロナウイルスを人に感染させることができないとする最新の研究結果が25日、イタリア・高等衛生研究所(ISS)から発表された。
世界保健機関(WHO)は、吸血昆虫の蚊が新型コロナウイルスを媒介する可能性があるという証拠は何もないとすでに発表していた。蚊は人を刺すことでデング熱や他の感染症を拡散する。
だが今回の最新研究では、ヒトスジシマカもイエカも新型コロナウイルスを媒介できないことが明らかになった。研究は伊ベネチア動物予防試験所(IZSVe)と共同で実施された。
ISSは、「新型コロナウイルスは、感染した血液の吸血を通じて蚊に受け渡されると増殖できないことが、今回の研究で明らかになった」と説明。蚊に刺されることで新型コロナウイルスに感染する可能性を排除した。
(全文を引用。配信記事は下記へどうぞ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/987b5fe1f9cf0c25c1ed5415149b1c71a05ff3e6
「新型コロナウイルスは、感染した血液の吸血を通じて蚊に受け渡されると増殖できないことが、今回の研究で明らかになった」との報道です。何故、増殖出来ないのかは書かれておらず、わかりませんが朗報です。
ひとまずは安心しました。