この記事に関しては、下方に引用記事を載せています。
その前に、以前ネットで見た記事で、地面が燃え続けている国の紹介がありました。これを取り上げたのは、温暖化をもたらすのは、人間の排出する温暖化原因ガスだけではない、ということが言いたかったからです。
取り上げたのは、中央アジアのトルクメニスタンスタントいう国です。同国の周辺や近隣国にはウズベキスタン、カザフスタン、アフガニスタン、タジキスタン、パキスタンなど国名末に「スタン」の付く国が多くあります。スタンとは「○○人の土地」という意味です。ここではトルクメニ人の土地になります。
トルクメニスタンは、南にはイランやアフガニスタンに接していて、政情が常にこの二国によって揺れ動かされそうな立ち位置にあります。従って、どの国にも組みしない永世中立を標榜しています。国の8割が砂漠ですが、石油と天然ガスを産出してそれなりに裕福な国ではあります。
地面が燃えているのは、草木のない山肌のある土地でのことで、まるで火山の火口のような姿です。土地は平地でそこだけがクレーターのように窪み、その窪み部分が燃えているのです。その名も『地獄門』です。
1971年に地質学者がボーリング調査をした際に天然ガスに満ちた洞窟を発見したのですが、その調査の過程で落盤事故が起き、採掘作業用の装置が置かれていた場所もろとも直径100メートルにもなるこの大きな穴が開いてしまったとのこと。
そこから有毒ガスが噴出して、これに火をつけて回避しようとしたまでは良かったのですが、消せなくなり以来50年近く燃え続けているそうです。
こうした土地から、天然ガスが常時噴出して、下記のロシアの記事と同じように、地球の温暖化の一因になっている可能性があります。人間が出す温暖化ガスも確かに膨大ですが、自然の認知されていない、温暖化ガスも同じように膨大であるのかも知れません。
現在、同国のこの燃える窪みは観光スポットとなっており、放置されているのだそうです。日本なら、エネルギーとして利用するのにと思ってしまいます。
さて、前書きが長くなりましたが、表題のロシアの被害の話です。
ロシアは、日本の北方領土に固執していますが、気候変動でその何百倍以上の広さの領土を失うかもしれません。永久凍土が溶けてしまえば、その土地は、水没して利用が殆ど困難になります。まずは、温暖化を阻止することが、ロシアの喫緊の課題でしょうに。
理解ができやすいように、記事に画像を挿入しました。原文では画像の挿入はありません。
森林火災に洪水、針葉樹食べ尽くすガの幼虫…シベリアむしばむ気候変動
配信 AFP
7月10日 AFP】広大で寒冷なツンドラ(永久凍土)地帯で最もよく知られるロシアの広漠としたシベリア地方は現在、気候変動によって変容を遂げつつあり、気温の上昇、森林火災の増加、ガの幼虫の異常発生などに見舞われている。
ロシア・ウラル地方東部から太平洋まで数百万平方キロにわたって広がるシベリア地方は今年、異常気象によってとりわけ大きな打撃を受けている。科学者らによると、その原因は地球温暖化だ。
(中略)
気温の上昇は、野花の開花やアイスクリームの売り上げ増をもたらしただけではない。シベリア東部で降雨量が3分の1増加したことで、特にトゥルン周辺地域では洪水で壊滅的な被害が生じ、数千人が避難を余儀なくされた。
さらにシベリアでは、気温上昇に伴い、この地方に生息するカイコガの一種の幼虫が急増している。針葉樹の葉を食べ尽くすこのガは通常、冬季には活動せず、春と夏、秋の間に採餌するが、現在はこの期間が長期化する傾向にある。
ガの専門家のウラジーミル・ソルダトフ氏は、「長年経験した中で、これほど巨大で成長が速いガは見たことがない」と指摘し、森林に「悲惨な影響」をもたらすと警鐘を鳴らす。
幼虫が食害を起こす森林の範囲はますます拡大しており、それだけの範囲の針葉樹の葉が食い尽くされ、森林火災が発生しやすくなる。
ソルダトフ氏はAFPの取材に、このガが「通常の生息地よりも150キロ北方に移動しているが、それは地球温暖化のせいだ」と語った。
(中略)
グリーンピースが6月に発表した報告書によると、シベリアでは1月から5月半ばまでに、110万ヘクタールの高緯度北方林を含む480万ヘクタールの森林が火災で壊滅的な被害を受けている。
(後略)
引用ここまで。太文字は、筆者 全文は下記のサイトへどうぞ。