昔から日本のテレビ番組といえば、料理や料理目的の旅、アニメ、ドラマ、野球、バラエティーが主でわたしは殆ど見ることはありません。
何故なら、
『つまんないから』
です。
中でも料理を食べての感想、即ち「食レポ」なるものには相当な深い嫌悪感と疑念を持っています。何故なら、『美味しい!』としか言わないからです。『美味しい!』でも『マイウー ♪』でも言葉の意味に相違はありません。
■ 『美味しい!』は本当か?
どこかの郷土料理番組であれば、その土地に出向いて、その土地の人たちが作ってくれた料理を本人たちの目の前で食べ、そして感想をいうのですから、『旨(うま)ない』とか『これ僕の口には合わん』などという事が実際に言えるものでしょうか。
それは、言えないが本当でしょう。たとえ、テレビや芸能関係者でなくとも。
じゃあ、それを作ってくれた人たちに気を使って、本当の気持ちが言えなのなら、視聴者はどうなるのでしょうか。それは、正しい報道といえるのか?となります。やらせの疑惑も湧いて来ようというものです。
■ 料理を作った人も『美味しい!』は本当か?
作った人たちも、『あ、旨い!』などと叫んでくれたら、悪くない気持ちになるでしょうが、同じ食材で何品も作り食べてもらうとなると、たとえ、そのように言ってくれてもその人達ですら
『ほんまかいな?』
となると思います。
それは、視聴者であっても同じです。怪しいと思ってしまいます。
『あの人、美味しいって言ってるけど、旨そうにないけどな。見た目に』
と判断を下すしかありません。実際においしそうなものは、
『おいしそうやな』
となる事も少なくはありません。
■ 『うー、まずい』のCM
青い葉っぱをフードプロセッサーにかけ、何かの液体と混ぜたような汁の健康飲み物のCMが嘗てありました。強面(こわおもて)の悪役の俳優さんが、その汁が並々と入ったコップ一杯を、一気に飲み干してから
『うー、まずい』
というCMです。実際にまずそうでもあり、そのような表情で飲みもするので、視聴者も
『あはは、まずかろうな』
と。わたしが知る限りですが、商品を『まずい!』といったCMは他に知りません。
真っ当なCMでした。
■ こうしたらどうでしょうか? 1
料理などの収録で、旨くもない料理を、さぞ美味しそうに食べたり、或いは本当に美味しそうなものを満足そうにしたりする画面では、
『あ、旨い!』とか『美味しい!』
と言っている人の横に縦書きの少し判りづらい小さめ目の文字で、
「個人の感想です」
と入れるのは。
或いは、ナレーションであってもいいでしょう。
美味しそうであっても不味そうであっても。そうすれば、それなりに視聴者も察してくれると思うのですが。
■ こうしたらどうでしょうか? 2
まずい料理を紹介する番組です。郷土料理でも食べる人があまりないような料理を、食レポしてもらうのです。作った地元の人の多くのインタビューを受けると、
『郷土料理か知らんけど、あれはまずい』
という感想が上位の料理の食レポを、芸人さんには事実を伏せて行って貰うのです。
そこで、
『うまい!』
って、顔を歪めながら言ってくれたら、
『わーい、そんな筈なかろうに』
って言うのはどうでしょうか。パワハラでしょうか?逆やらせみたいなものでしょうか?
まあ、気が進みませんが。単なるバラエティーの提案に過ぎませんかね。