聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

かばんを持つ男

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画像出典:photoAC

最近の男性は、必ずといっていいほど何かを持ち歩いています。通勤時だけではなく、休みの日の街中であっても。それは手提げバッグやリュックサックあるいは、肩から斜にかけて背負うようなボディーバッグというものであったりして、まったくの手ぶらで歩いている男性は、殆ど見かけません。

 

わたしの若ころはまるで逆、ほとんどの男性が手ぶらでした。

 

男たるもの、仕事以外では、手は自由でなければならない。いざをという時か彼女の手を握る時、あるいは食べる時に使えばよいと思い込んでいた気がします。余程の訳がない限り、財布でさえ持つのが嫌でした。

 

 

■ 小銭が貯まりづづける

財布さえ持たない訳だから、買い物をする度に返って来る釣り銭の硬貨は出番がありません。また買い物のたびにポケットから札(さつ)を出しますので、自宅にはお釣りの小銭が大きな瓶に貯まり続けてしまうことにもなりました。

 

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画像出典:ルーム30

 

しかし、硬貨の釣銭(つりせん)は意外に面倒で、買い物の度にズボンのポケットが膨らんで、意外にその部分がずっしりと重くなります。早く使い切るか、何かの袋にでも入れたくなる衝動はそんな時に起こります。また、硬貨でポケットが早く穴があいたり、薄汚れてしまうのも、気色の良いものではありません。

 

財布を持っていた方が良いと思える時です。

 

 

■ 小銭あります?

その上、レジで

『30円お持ちではありませんか?』

と聞かれると、一握りで取り出せない程になったポケットから小銭を取り出して確かめるのも億劫で、即座に

 

『持ってません』

と答えてしまう時のうしろめたさ。

 

取り出して確認してもいい。が、取り出す時に損ねて、床に硬貨をばら撒いてしまう失態を恐れてしまうのです。あるいはポケットのゴミも握って出してしまうかも知れません。

 

あるいは取り出してはみたものの、他の硬貨やあっても、求められている額には足りないとなると、

 

『なんや、無いんかい。紛らわしいことするな!』

とばかりの相手の侮蔑を含んだ失望の色を見ると、最初からないことにした方がよほどいいと思ってしまいます。買った品物も、心なしか差し出される手つきが、乱暴に思えもします。

 

カバンと小銭入れが入っていればいいと思える時です。

 

 

 ■ 妻の財布

それに引き換え、外でみる妻の財布はいつもはち切れそうに膨れ上がっています。しかし、使えるお金はほんの少し。あの領収書ばかりを集めて、家計簿をつける訳でなし、お釣りに間違いがないかを調べるでもないのにどうしようと考えているのでしょうか。

 

あの領収書をごっそりと処分すれば、とは思います。しかし、たとえそうしても、鋳型のように膨らんで固まった革の財布が、容積に合わせてしぼむとも思えません。間抜けたガランとした講堂に、数人が立っている。まあ、そんな感じになるでしょうか。

 

『その領収書、ちょっと処分したら』

と聞けばいいでしょうか?その時、代わりにお札(さつ)を入れろと要求されはしないでしょうね。

 

カバンや財布を持たなくてもいいやと思える時です。