聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

秋「ふかし々 芋」

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画像出典:Cookpad

 

家族とよく出かける先に「農産物販売所」があります。JA(農業協同組合)主体の経営ですので、季節にあった野菜が多く売られており、スーパーマーケットのように、季節を外れた野菜はそこには見あたりません。

 

中秋(10月)に入ると、味覚の秋にふさわしく、一年で最も種類の豊富な野菜を見ることが出来る。

 

サツマイモ(薩摩芋)もかなりの売り場を占めているのを見ますと、何かとても忌々しく感じてしまうのは、わたしの育ちのせいであるのかもしれません。誰もが、

『焼いても蒸(ふか)してもおいしいわね』

と言うあのサツマイモ。

 

しかし、

『サツマイモは親の敵(かたき)でござる』

芋に罪はないものを、しかしそういいたいのだ、わたしは。

 

親の仇とは親が無しえなかったことを子が恨みに思う事。ここでは、芋しか与えることが出来なかったこと。

 

 

■ 子供の頃のおやつといえば

子供の頃のおやつといえば、蒸かしたサツマイモでしたね。家に帰ってもガラーンとしえいて、祖母も母も見つからない。外で何かをしているのでしょう。そこで、何処に向かっても言うでなしに大声で、

 

『また芋か~。他に何ぞないのんか?~』

と聞くのが常でした。

 

すると、何処からともなく、天の声のように

『なんぞって、蒸かし芋しかあらへん。嫌なら食うな』

空腹ではありますから、その問答無用の返事には、自分のことばが継げません。聞くわたしも、殆ど期待をしてはいません。芋を頬張るしかないのです。

 

『毎日、芋ばっかり。たまには饅頭でも食いたいな』

と言いながら、時には大きな放屁して、胸を詰まらせて芋を食らうということの情けなさ。

 

 

■ 芋を買う

『ああ、それはな、きれいな紫色して、粒々とした筋肉のようにあちこちに盛り上がっているような、がっしりとしたがいいやつ』

 

妻や子から「農産物販売所」で、どれがおいしいかと聞かれるとわたしは、決まってこう答えます。

 

 

■ 芋を食べる

焼き芋としてサツマイモを自宅で食べる時は、太さがが成人の男性の一般的な上腕位としましょう。電子レンジで、30秒ほど丸ごとを温めモードで行い、後はガスレンジで5分から10分くらいで焼きあがります。最初からガスレンジで焼くと時間がかかりますから。

 

しかし、あまりに、レンジでの時間を掛けますと、焼き芋として焼いてもふかし芋になってしまうので注意が必要。ふかし芋は、水分が多いので焼き芋よりは不味いが、手っ取り速く食べたい時はレンジでの時間を増やしてもいいでしょう。

 

 

■ わたしは食べない

そういう手順の焼き芋を用意しても、食べるのは妻や子で、わたしはさもおいしそうに頬張るのを、羨ましくもあり、また腹立たしいくも見ている。そういうわたしが、欲しそうにしていると思ったのか、娘が

 

『ちょっと分けてあげようか?』

と聞かれると、即座に

『いらんわい』

と答えてしまう。