画像出典:マナラボ
こんな会話がありました。
焼き鳥の店で飲んでいた時のことです。
横の席には、三人のサラリーマンらしき男性の会話が聞こえて来ます。別に聞き耳を立てていた訳ではありません。店内に軽音楽が流れてはいるものの、自然と聞こえて来るのです。
というのも、わたしの周りには、その三人以外には、人影が見当たりません。室内は、聞いたこともないが、軽やかな音楽が流れてはいましたが、話し声を相殺(そうさい)する程でもありません。
■ 三人の会話
『今度、課長が移動するらしいでー。噂やけど う・わ・さ。 知らんけど』
『え、ホントなの?』
と、向かい合わせの席に一人座った男性。
『じゃあ、後釜は誰になるってこと?今の課長補佐が繰り上げなら、最悪だよ』
今一人がぼやく。
『そうそう、あいつ。この間ポカやったって聞いたぞ、知らんけど』
と最初の男性。
気になるのは延々と続く会話に、その男性だけが最後に
『・・・知らんけど』
を付けることでした。
■ 知らんけど
「知らんけど」を最後に付けるにはどんな意味があるのでしょうか。自分の言った言葉に「逃げを打つ」というか逃げ道を付ける意味合いがあるのでしょうか。
「この情報には、根拠がない」とか「責任は持ちません」くらいなのでしょうかね。それも、会話が深刻にならない手であるのかもしれませんしね。
■ 知らんけどの男性
それでも、話は結構面白かった。店に人が増えてくるところで、わたしは新感染症が怖いので席を立ちました。しかし、それまでの結構な時間を、聞くでもなしに、聞き耳を立てて聞いておりました。
「知らんけど」をいう男性は関西人のようでした。他の二人は違うと思えたのは、言葉つきで知れましたから。いかにも関西人らしい。
■ 悪口も可なり
大体、本人たちも人の悪口で飲んでいるので、気分はすこぶる良いようでした。”他人の不幸は蜜の味”なんて言葉があるくらいですから。まあ、強くはお勧めはしませんが、サラリーマンの諸氏に溜まった人間関係のストレスが深刻になる前の発散になるなら、悪口くらいはいいでしょう。
■ 悪口を言わないと目が開かない!
いつ頃であったでしょうか。テレビで奇妙な病気の人が特集されていました。その中の一人であったであろうと思います。男性のサラリーマンでした。
彼は、目が明かないと訴えます。目が見えないのではありません。瞼(まぶた)が降りて、指で持ち上げないと見ることが出来ないと言います。従って、目薬を差すのがうまくない人が、指で強制的に目を開ける時のあの格好をしなければならないのです。
■ 悪口を言うと目が開く!
その人は、会社の上司の悪口を言えば、途端に瞼は何事もなかったように開きます。ずっと悪口を言い続けていれば、開いているのです。しかし、それを止めた途端に、瞼は垂れ落ち上がることはありません。
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こんなことになる前に、働く場所や分野を変えてほしい。新しいことを始めるのは、誰でも不安が付きものですが、飛び込んでみれば案外良かったということもあります。自分に合った職場に出会えるまで、さまよってもいい。わたしは、13回程転職しましたが、後悔はありません。