聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

トランプ大統領は選挙に負けたのか?

 

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画像出典:Nikkei.com


大統領選挙は終了し、開票の結果はバイデン氏の勝利とアメリカの主要メディアは報道しています。が、現在においてもまだ、トランプ大統領は負けを認めてはおらず、バイデン氏は、勝利宣言も行えず、正式に次期大統領と承認されてもいません。

 

トランプ大統領は、州最高裁で負けても、連邦最高裁まで戦うとしていました。

 

 

■ 州最高裁

トランプ陣営は選挙に不正があったとして、不正があった州の裁判所を経て、州最高裁に訴えてきました。しかし、訴えた州のいずれの州最高裁で連敗してはいます。

 

 

■ 連邦最高裁

しかし、アメリカ連邦最高裁は選挙不正に対して州の連邦最高裁での判決を反故にすることは制度上できません。もし、出来るとすれば、その判決がアメリカ合衆国憲法に違反している場合だけです。

 

従って、アメリカの連邦最高裁は複数の州での選挙不正があったとしても、州最高裁トランプ大統領の訴えを却下した場合は、連邦最高裁トランプ大統領の訴えを受理することはありません。しかし、国民や大手メディアの強いトランプ大統領への支持があれば、世論として、取り上げることも有り得るでしょうが。

 

 

■ トランプ大統領の新戦略

トランプ大統領のこれまでの選挙の不正の訴えは、大手メディアが取り上げていません。これは、世論に訴えようとするトランプ大統領にとっては大きな痛手です。

 

そこで、トランプ大統領は、共和党色の強いテキサス州を発起人として、選挙不正があった州を連邦最高裁に訴えることとなりました。

 

訴えの内容は、選挙の投票として郵便投票を実施する場合には、州議会の可決がなければならないが、それを行っていない。州政府が独断で決定して行ったことは、憲法違反に当たる、というものです。

 

 

■ 訴えられた州

訴えられた4州に対し、連邦最高裁は反論するべきところがあるなら(事実は違うと主張するなら)、意見書を出すのように通達しました。期限は12月10日までででした。

 

実際に意見書は連邦最高裁に提出されましたが、明確な根拠のある反論ではありませんでした。

 

 

■ 連邦最高裁

これを受けて、憲法違反の訴えを正式に連邦最高裁が受理するかどうかが、今後の最大の焦点となります。ただ、テキサス州の訴えに賛同して、アメリカの共和党色の州は援護に回っています。また、訴えられた民主党食の州は民主党色の強い州が援護に回るという、党対決の構図にもなっています。

 

もし、連邦最高裁が訴えたテキサス州の提訴を受理するなら、トランプ陣営の不正のあったとする州のバイデン氏の得票はカウントされず、大統領候補のままとなります。連邦最高裁は、憲法に照らし合わせて判断を下すことになります。

 

連邦最高裁が、憲法違反と認定すれば、訴えられた州の選挙結果は覆り、やり直し投票の可能性があります。ここ5日程がトランプ大統領の正念場となりそうです。

 

テキサス州の主張は、アメリカの憲法の専門家でも、認めていますので、連邦最高裁が受理しない根拠はないと思われます。もし、連邦最高裁テキサス州の訴えを受理しなければ、アメリカの州を束ねているアメリカ合衆国憲法は台無しになり、州は独立を叫び内乱となりかねません。