「去年今年貫く棒の如きもの」とは、わたしの心の師と仰ぐ高浜虚子の句です。
「こぞことし つらぬくぼうの ごときもの」と読みます。
【今年が終わり、新しい年が来るぞ、といっても時間は今年と来年を棒のように貫いて流れている。昨日の生活が、新年になったからと言って何変わることがあろう?】
というほどのことの意味でしょうか。
■ 新しい年には
「新しい年になったら、こんなことを始めよう」
とか
「新年からはこれを機にこれをやめよう」
などと、計画を立てたり、実行する決心をしてしまうものです。しかし、もしその決心をするとするならば、それはそう思った瞬間からやるべきです。
「思い立ったが吉日」というものです。何も新年からでなくても、決心したその日が始めるに最も良いというわけですね。
■ 歳を追うごとに
歳を追うごとに、一年が短く感じられてくるものです。夢中で生きてきた1年だった?
いいえそんなことはありません。いい加減で、だらしなく生きておりました。
しかし、新感染症の始まった2020年1月から早くも大晦日。来年の2月からは、ワクチン接種も始まります。来年の暮れには、良い年であればいいですね。
皆さん、どうかよいお年をお迎えください。
「去年今年貫く棒の如きもの」(虚子)