年収250万円を切る20歳台半ば頃から、金の定額買いを始めました。年収の250万円は当時のわたしの年齢にしては、殆ど最底辺の収入であったかと思います。転職ばかりして、腰を据えた勤めが出来ませんでしたから、転職毎に給与が新人と同じになるからでした。
■ 貯金のつもり
この年収では日々の生活には、殆ど余裕がありませんでした。が、金の定額買いは銀行引き落としなので、貯金の積もりで始めることとしました。銀行の定期積立預金でも良かったのですが、苦しくなると中途解約して使ってしまうと、自分自身を疑ってもいましたので、手続きが複雑な金買いの方が良かろうかとおもったのでした。
■ 金定額購入
わたしが始めた金定額買いは田中貴金属工業㈱の「純金積み立て」で、現在でも同社で販売されています。最低金額は3,000円からで、このコースにしました。買い始めて、金が安くなる時には、時々1万円程度のスポット買いもしました。
月3,000円で、同社が毎日、定額で買いつけてくれるものです。高い時には少し、安い時には多く「ドルコスト平均法」の買いです。
■ 当時の金価格
買い始めた当時は、まだバブルのさなかであり、金に目を向ける人は多くなくて価格も1グラム=1,800円程度であったと思います。金は当時不動産や株の値上がりのペースとは全くかけ離れていて、殆ど価格低迷をしておりました。
金の投資より、不動産、株、絵画などの方が遥かに値上がりが期待できたためでありましたが、わたしは金の売買で利益を考えてはおらず、将来のもしもの時のためのつもりでしたので、何の動揺も懸念もありませんでした。
■ 現在の金価格
現在では、金価格は1グラム=7,000円台後半になっています。買い始めの頃からいえば、4倍以上になっている計算になります。その時々において、金に値打ちが出てきたというのではなく、金はいつも±0円で、金以外のものが値打ちを上げるか、落とすかであろうかと思います。
■ 買い継続中
一度も途切れることなく、現在も買い継続中です。近年、金価格上昇で定額買いでは、買える量はほんの僅かではありますが。今後も、金価格は下落するとは思えません。
金はおかねや不動産、株などの様に実体の根拠を見極めにくいモノではありません。世界で生産される量は少量で、希少価値があることがが第一の理由であります。また、先端技術製品には必ず必要とされるものであり、ますます需要は増えると思われます。ただの輝きを放つだけのものでないのです。
■ 妻名義に
金定額買いを妻名義にしました。しかし、これは贈与したことにはなりません。わたしが死んだあと相続税の申告が必要ですが、税金対策だけで済むので、煩わしい名義変更だけしました。妻も今すぐ金の処分をする必要はありませんが、この先どんなことが起きるかは誰にもわかりません。その時、金は役に立つでしょう。
それが役に立たないに越したことはありませんが。
次回は株式投資の話です