聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

貧すれば鈍す(貧乏は人を愚かにする)

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画像出典:osumai-soudan

 

「貧すれば鈍す」とは「貧乏をすると、たとえ賢い人でも愚かになってしまう」という意味です。確かにそういう事はありますね。

 

昔、名をはせたスポーツ選手、俳優などでも時々記事になります。そういう有名人でなくても、犯罪ニュースでの一般人も多い。

 

■ 貧乏になると

貧乏になると欲しいものが得られないという窮乏の生活が強いられるのですが、ごく普通の生活をしていても、欲しいもが得られず残念するというようなことはあります。

 

わたしの弟でも、小学校の時学校の購買部で鉛筆を万引きして捕まるということがありました。現在の小学校ではではありませんが、わたしの子供の頃には、学校に文房具などを売る購買部というものがあったのです。それは他に店がなかったからであります。

 

■ 万引き

弟は、ただ文房具が欲しかった。しかし、それがないとすぐに勉強に支障が出ると言うほどでもありませんでした。

ただ、文房具が欲しいが親に言っても買って貰えないという家庭の経済事情があったから、目の前の物につい、手を出してしまったということであったと思います。また、スリルを求めてやった訳でもありません。

 

■ 直ぐに捕まると

直ぐに見つかり捕まって、親に連絡が行き、親に叱責ということでこの件は決着がつきました。それ以降に繰り返しは起きませんでしたが、これが見つからなければ、繰り返していたかも知れません。

 

■ 不当に思えること

貧乏になると、何か欲しいものが自分の資力では買えない。しかしながら、目の前にはこんなにも豊かに欲しいものがある。そこにそれ程豊かに並べられていることが、何か不当なことのように思えます。そして、自分に対する当てつけのようにも思えるものです。

 

たとえ、それらの一つを貰っても(盗んでも)いいのではないか?

目の前の物を得るという欲求だけが、物事の善悪の判断を制する時です。これを盗めば、どんなにか自身は解放されるだろう。

 

■ 盗めという声がする

『盗め』という声が聞こえます。『あとはどうにでもなるさ』という思いが一瞬脳裏を掠(かす)めます。おそらくは、殆どの人はそのような立場になったことがないことでしょう。わたしは、何度もそのようなことで、補導されたり、未遂に終わった経験があります。

 

そこで、思いとどまれるのか、実行してしまうのかは、結局のところその人の現在の貧乏の程度、その人の自制心の度合いであろうかと思われます。