聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

グループが離散するとき

 

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画像出典:リアルサウンド


売れない下積みの時を経て、やがて売れ出しそして人気が絶頂に近づく。その絶頂もやがては下降線となるにつれグループ内に不協和音が出るようになってくる。そして、メンバーの一人が脱落してしまう、というようなことは芸能界では日常茶飯事に見ることですね。それは、コンビやトリオにも共通しています。

 

ここでは、グループを例にとってみます。

 

 

■ 苦労を共に 

長い間において下積み時代の苦労を共にしてきたグループ内にも、売れ出すと同時にどうしても、人気に差が出てくるもの。それは、人柄の違いや学歴の差であったり、器用にいろいろなことをこなせたりして、売れる人とそうではない人との差です。

 

脱落する人をとどめることには、互いに努力はするのでしょうが、それでもそれによって売れる売れないの格差を埋める手立ては持ち合わせて居ず、結果は抜け進むしかありません。

 

■ どこかに

メンバーには自分が今売れていること、人気があることを失いたくはないという思いがあり、自分を犠牲にしてまで辞めていく人を押しとどめようとまではしません。要するに、全体より、今の自分を守りたいという心が強くなるのは、長い下積みが有れば致し方の無いことかも知れません。

 

■ メンバー新規追加入

メンバーの一人が去って行ってしまうと、その穴埋めに新規にメンバーを入れて、再出発しよう、体制を立て直そうとするものです。

 

しかし、それが結成当時と同様にうまく機能して、メンバーが去る前と同じかそれ以上に人気に登るというようなことはまずありません。

 

■ 絶妙のバランス

グループメンバーが下積みから努力を重ねて売れ出して、絶頂期を迎えることになったのは、これらのメンバーそれぞれが絶妙のバランスであって初めて成り立ってきたことがあったからでしょう。

 

一見、殆ど目立たないようなメンバーが一人いる。そういう人も居て、そのグループは成りったっていて、そのメンバーを入れ替わっても同じようにうまく行く、人気を持ちづづけられるかと言えば、そうはならない。

 

従って、グループの中で一見存在感のまるでないメンバーにも、そのグループを支える重要なバランスの構成の一員であり、それは他の人の即席な代替で補えるものではないのです。

 

 ■ 離脱したメンバーが戻っても

離脱したメンバーが、仮に戻っても「覆水盆に返らず」の例えのように、メンバー間に微妙に隙間風があり、長くは続きません。もう、こうなっては、残ったメンバーで形骸化を何とか繕いながら一日も長く続けるほかありません。

 

しかし、それもそう長くは無いことでしょう。

こんな風に栄枯盛衰に終わるのが芸能のみならず、人の世の常なのかも知れません。