修理という程ではないが、調子が悪い機械の中を外からの覆いを取って覗いて見ようとするようなことは、日常ではよくある行動です。調子の悪いのを直そうという訳ではないが、兎も角覗いて見ようという訳です。勿論、見たところで、ではありますが。
その覆いを、取るにはネジが4-5本を外さなければならないとしましょう。すると、マイナスかプラスのドライバーで開けることになりますが、大抵の場合ここまではどんな素人でも特に問題なく出来ます。
■ 取り外したけれど
その覆いを取り外したけれど、中身はまるで解らない。仕方がないから、カバーをかけて外した筈のネジをドライバーで締めて、もとに戻そうとした時にこういう奇々怪々な事が起きることは大抵の人が経験すると思われます。
それが、机に置いたネジが床に落ちた時の事です。
ごく普通に、手の動きでネジを床に誤って落としてしまった。軽く触れただけで、机から落ちたところも見ているし、床に落ちた時の音も聞こえた。
■ 探しても見つからない
しかし、落ちた床の辺りを探しても見つからない。椅子に座って探しているのが悪いのだろうと、椅子から降りて落ちたらしいところを探してみます。しかし、これがその辺りに見つからないのです。
椅子の、コロ玉の辺りの下になっているのかも知れない。そう思い持ち上げ移動させたり、コロの下も調べてみたけれども見つからない。その辺りを半径5.60cmを目を皿のようにして探したけれども見つからない。
元々の、ジュータンや机の下などはくたびれて居たり、汚れていたり。ものも色々置いている。それらの中に行ったとしか考えられない。色々、動かしやすいところは動かしてもやっぱり見つからない。
■ 段々腹が立ってくる
机の上から落ちただけなのに何故見つからないのか?
そうこうする内に、だんだん腹が立ってくるものです。
『何でないのさ?』
『おかしいな。そんな遠くには行っていない筈なのに。おかしいな』
『おかしかったら笑えよ』
『あはは』
など、全部自分で言っても出てこない。
探すのが嫌になって、暫くは放って置くのですが、やっぱり気になる。探すがやっぱり出てこない。
■ ところが
ところが、ネジを探すのではなく、何かを取り出そうとしてゴソゴソしていると、
『あ、こんなところにあった』
てな具合で見つかるものであります。こんなところに、狙っても入らないのに偶然というものはなんて奇妙なことなのでありましょう。