これまで効いていた薬が、効き目がなくなるとしたら、その病気に対する治療法は著しく低下します。あるいは、その薬だけが救いの手であったとしたら、その人は死を待つばかりということになってしいます。
こいうことは、近年にはよく聞くようになりました。しかし放って置くわけには行きません。そこで、何故、薬が効かなくなったのかを筑波大から研究発表がありました。それが下記の色付き記事です。
■ 大雑把にいえば
この記事を非常に大雑把で簡略的にいえば、冒頭の画像の右側の一見したところ芝生のように見える部分(人工的に着色してはいるのですが)はバリアの様な働きがある「微生物集団」です。
投薬で殆どが死滅したものの、生き残った病原菌はこの「微生物集団」に逃げ込みます。すると、この集団にまみれて本来効いていた薬が、病原菌に直接に届かなくなるのです。そして繁殖し人体に悪さをするという訳です。
これが、効いていた薬が効かない現象で、主に抗生物質でよくみられる現象です。
■ 微生物集団をやっつける
そこで、今回の研究発表では、投薬して来た薬ではなく、「微生物集団」を取り除く方法を研究し発見。「微生物集団」という隠れ家を破壊すれば、病原菌は丸裸となり、今までの薬でも治療は可能となる訳です。
「微生物集団」を除去するのは「酵母由来の界面活性剤であるソホロ脂質」という物質なのだそうです。
まだ、これからいくつもの安全性の確認は必要ですが、投薬を受けて来た人には朗報かと思います。
耐性菌を防ぎつつ人体や環境に有害な微生物集団を除去する方法を発見
~生物由来の界面活性剤を組み合わせて除去効率が向上~
- また、ソホロ脂質と一般的な界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを組み合わせることによって、その除去効率が100倍以上向上することも見いだしました。