2005年に公開された「宇宙戦争」の映画は原作がイギリスの作家HG.ウェルズの同名の小説でした。わたしは、原作の小説もこの2005年公開の映画も拝見した。2005年公開の映画は、小説が発表されてから、幾度となく映画化されていたものの総集編のような形で、原作から少し変節しています。
2005年公開の「宇宙戦争」の映画にわたしは現在世界に猛威を振るっている「新型コロナウィルス」とをなぜか結びつけて、ある日の夜、眠りに落ちる就寝時の僅かな間、
「二つはちょっと似ているな」
と思った。
■ 「宇宙戦争」
2005年公開の「宇宙戦争」では、火星から高度な文明を持った火星人の地球への来襲を材にした映画でした。アメリカの火星探査機の軟着陸などが成功している現在では、似つかわしくない内容ではあります。しかし、なかなかこれが面白かった。
あらすじは、火星人が高度な三本足の乗り物で地球を破壊し、人間の血液を吸い取り、赤いアメーバーを地上にはびこらせていく。地球防衛軍も応戦はするものの、いずれも敗退し、このままでは人類は最早なす術がない。
最早、人類は滅びるしかないと思われたその時、侵略者である火星人は侵略の手を止まった。その原因は、彼らには、地球にあるバクテリアへの耐性がなく感染死してしまったという結末です。
■ 新型コロナウィルス
現在、人類に猛威を振るっている新型コロナウィルスもやがては克服されるでしょう。人類はその誕生から今日まで、ウィルスと細菌との戦いでもありました。と同時にウィルスや細菌と共存する形で体に取り込みその耐性を高めても来ました。
「ヒトは、産まれると同時に菌に感染する。胎内では無菌状態にあるが、母親の産道から、また外気や周囲の人間から、口や肛門に菌が付着するのが感染のきっかけだ。これらの細菌が、口腔内、皮膚、消化管に住み着くようになり、常在菌と呼ばれるものになる。口腔内にはミュータンス菌など約700種類が1,000億個以上、皮膚にはブドウ球菌、アクネ桿菌(かんきん)など200種類以上が約100万個、腸内細菌は乳酸菌、大腸菌をはじめ約400種類が100兆個以上存在する。そして、よい働きと悪い働きの両方をしながら、身体と共生している。」(出典:カラーダ)
まあ、この出典記事を見ますと、それは如実に物語っています。人類誕生期にははるかに少なかったことでしょう。それを進化と共に共存して来たのでしょう。
そして、新型コロナウィルスに関しても、抗体を持ちやがては克服していくでしょう。しかし、又いつの日にかこれに替わるウィルスや細菌が、人類の前に立ちはだかることとなるに相違ありません。これの繰り返しが未来にもあり続けることでしょう。
あわよくば、今般の新型コロナウィルスもそのように、人類と共存できるまでになってくれるといいかなと寝間で考えたのです。
■ 新型コロナウィルスのワクチン
アメリカが新型コロナウィルスのワクチンで世界をリードしたのは、偶然でもあり、必然でもありました。ワクチンの元である「mRNA(メッセンジャーRNA」の研究でノーベル賞を受賞するまでに至った研究者がアメリカにはいて、何十年物研究を重ねて来たのでワクチンの開発に先行出来たのです。
そのノーベル賞受賞があって日本でも当時は話題になったのですが、誰もそれを研究しなかったからワクチン開発に遅れを取ることとなったのです。まあ、アメリカの科学が世界をリードする理由はここにあります。
■ 期待のワクチン日本のワクチン
最近になってこれまでにないワクチンが日本で開発され、臨床に入ると報道されました。それは次のようなものです。(Yahoo!記事から抜粋)
ベンチャーが開発中“自己増殖するワクチン”とは
いま、注目の新技術を使った「次世代ワクチン」の開発が進んでいます。
それが、日本の創薬ベンチャー、VLPセラピューティクス・ジャパンが開発中の「レプリコンワクチン」です。レプリカという言葉は、複製とか模写という意味です。レプリコンワクチンは体内で自ら増える、自己増殖するワクチンということです。それが最大の特徴で、ファイザーやモデルナのワクチンの「進化版」とも言われています。
ファイザーなどのワクチンは、ウイルスが細胞にくっつくスパイクと呼ばれる部分の遺伝子、つまり設計図を注射して、体内でスパイクを作り出し、ウイルスが入ってきたと身体に錯覚させて、ウイルスと闘うための抗体をあらかじめ作っておくものです。 レプリコンワクチンも、基本的な仕組みは同じです。何が違うかというと、ワクチンの中に特殊な物質が入っていて、体内で遺伝子がどんどん自己増殖します。遺伝子が増殖すると、スパイクもたくさん作られるので、それに対応して抗体もたくさん作られるわけです。
そのため、レプリコンワクチンは、ファイザーなどのワクチンよりも接種する量が少なくて済むということです。例えば、いまファイザーは1回30マイクログラム、モデルナは100マイクログラムの量を打っていますが、レプリコンワクチンは1回に打つ量がその「10分の1から100分の1」で済むことが期待されています。どれだけ少ないかというと、日本人1億2000万人分のワクチンの量が、たったの127グラムです。
まず、1回の投与量が少ないので、副反応も少なく抑えられることが期待されています。また、少量で済むので、ワクチンを素早く生産できます。さらに「さまざまな変異株に対しても対応できるように設計している」としています。来月には臨床試験を始める予定です。
早く生産ラインに乗せて欲しいものです。