聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

ポケットティッシュ配布対象外の人

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画像出典:ポケットティシュ工場



貧乏そうなおじさんだとくれないものに、ショッピング街やショッピングモールなどでのチラシやポケットティッシュがあります。長引くデフレに、企業も取りやめるところが相次ぎ、日経新聞の記事では、ポケットティシュはここ2年で半分に消費が減ったという。

 

 

■ 歩いていると

ある日、わたしがショッピング街を歩いていますと、歩く先のずっと先に、若い男女がチラシとティッシュを配布している姿を見えました。何かのキャンペーンなのでしょうか、頻繁に歩く人の前に出ては、何かを言いながらそれを渡そうとしています。

 

渡されそうな人は、いずれも若い人であるか、お金持ちそうな中年らしい歳の頃に見えます。大抵の場合、いきなり前に出てチラシなどを突き出されると、実際に驚いたりあるいは、大仰にいかにもらしく身を引いたりするのが何度も見えます。

 

 

■ わたしが近づくと

歩いているのでわたしは段々と配布している若い人の近くに近づいていきます。

それに気付く若い人。こちらを見ながら、更に近づくとぷいと視線を逸らし、黙る。

わたしに、そのチラシやティッシュを渡したところで何の効果もないだろうという判断が、彼もしくは彼女の頭に瞬時に計算深く働いたのでありましょうか?今までの元気な掛け声は一気に潜まり、手はだらんと下がっています。

 

わたしは、何故かバツ悪い思いでこの男女の前を通りすぎる。実に平穏に。

 

 

■ わたしが通り過ぎると

わたしは、こういうことに慣れています、最近は。そしてわたしが通り過ぎると、何事もなかったような様子で、パンフレットやティッシュの配布の若者は、再び声を上げ、通りすがる若い人たち

『○〇を2割引きセールをやっています。どうですかー』

などの声が頭の後ろから届いてくる。まあ、彼らがわたしを対象外としたのも当然であろう商品ではありました、と書いておきましょう。

 

しかし、もしそれが貰えたら少しは心が動いたかも知れない。ひょっとしたら、その売場に足を運んだのではないかと半ば寂しく、半ば忌々しく思った事でありました。

 

この時どうやら、おめかしをして出かける人の気持ちが少しわかる気がしましたね。