聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

喧嘩の相手

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画像出典:イラストヤ

 

若い時からごく稀に喧嘩をしたり、また目撃もして来ました。喧嘩をする上で最高の方法は、口で相手を納得させて、暴力沙汰になることなく終わることです。これを「戦わずして勝つ」などと表現します。

口数で勝つというのではなく、将棋の詰めのように相手にその喧嘩がいかに無駄で有るかを悟らせるような方法の意味です。そのためには、盤石と思える用意をして臨む必要があります。単に口数で勝っても、相手は不承知のままで一旦引き下がっただけですから。

 

■ 喧嘩の相手の顔色

しかし、そういう事は若い時には出来ませんし、知恵もありません。従って大抵の場合「どつきあい」に発展します。しかし、前歯が欠けるとか、鼻血が出ると互いに闘志が一気に落ちて、勝敗が付かない内に終わることがわたしの場合は、殆どでありました。

 

先輩からは、

『相手が、怒った時に顔が赤くなる奴ならやり合え、しかし、顔から血の気が失せるような奴はやめとけ』

と、喧嘩やむなしでも相手によるぞと言われていました。

 

『何で、顔から血の気の失せた奴とはやったらアカンのですか?』

と聞いたことがあります。先輩は、喧嘩に強い人でも弱い人でもありませんでしたが、勝つ喧嘩しかしないというのがモットーの人で、そういう先輩を、わたしは些か眉を潜めるたく成る思いがしていました。

 

『顔から血の気の失せた奴は、脳に血が失せているので理性が働かん。こういう奴は、何をしでかすか分からんから』

といい、続けて、

『その点、頭に血が上って顔が怒りで赤くなる奴は、まだ頭に血が巡っていて理性が残っとるから、とことんまで行かんのや』

というのです。

 

先輩の話では口論から、ブスリと刺されるような刃傷沙汰の多くのケースはこのように、怒ると顔から血の気が失せる人に多いらしい。従って、わたしやあなたが口喧嘩をしても、とことんやるかはその顔色を見て判断した方が良いかも知れません。

 

 

■ 嫁相手の喧嘩

大体、嫁相手の喧嘩は引き分けか幾分負ける位で、深入りしません。何せ、恨みを持たれて、寝込みに「ブスッ」とは防ぎようがありません。

 

 

■ 酔っ払いは別

『ただし、酔っ払いは青くても赤くてもやらん方がよい。どちらも何をするか分からんから』

と先輩は付け加えました。酔っぱらいは、ヤクザでも避けるともいいます。

 

確かに、飲むと赤くなる人と殆ど顔色が変わらない人がいます。顔色が赤くなる人は、よく飲みよく食べ更にうるさくかあっとなる人が多い。半面顔色の変わらない、ちょっと青白い人は、飲むほどに目が座って来て、無口であっても、やはりはた目にも怖いものです。

 

酔っ払いには確かにそのタイプがある。そしてタクシーの運転手を殴ったとか、飲み屋の店員に怪我をさせたというニュースは枚挙に暇がない。本人は酔っぱらっている時のことで、醒めるとよく覚えていないなどと言う落ちが多い。

 

そういう事を起こす人は酒類は、適当なところで止めたらよい。でないと、職場に居ず楽なるし、永く後悔することになるから。ちょっといい気分になったら、素面(しらふ)に近くに戻るまで、控えるかそのまま飲むのをやめてしまうのが一番得策。

人の評判が上がるのは時間が途轍もなくかかるけれど、落とすの一瞬です。