聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

スウェーデン、誤りを認める

 

       

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            画像出典:Bloomberg

 

新型コロナウィルスに対する独自路線をとっていた、スウェーデン。しかし、独自路線が想定外の死者を記録するに至って、その路線の変更を余儀なくされそうです。

 

元々、スウェーデンは日本と同じようにコロナに対しては外出の自粛などを呼び掛けてはいました。しかし、強制ではなく個々の対応に委ねて処が大きかった。その上、同国は免疫獲得を全国民に目指す「集団免疫」で、今年秋終盤からの第二波感染に備えるという、壮大でリスクの大きい社会実験を推し進めていました。

 

しかし、いわば罹るに任せてそれを人の免疫力で陰性に持っていこうとする、いささかに新型コロナウィルスに対して過小評価ともいえる対応であったことから、人口10万人に対する死者数が他の国々と比較して43人と突出して増加してしまいました。

 

スウェーデン、もっと対応必要だった-新型コロナ対策指揮した疫学者

スウェーデン政府の新型コロナウイルス対策を指揮してきた疫学者アンデシュ・テグネル氏は、国内の感染流行が始まった時点でもっと多くのことをすべきだったとの認識を示した。

 

テグネル氏は同国のラジオとのインタビューで、「今持っている同じ知識で同じ病気に見舞われた場合、われわれの対応はスウェーデンが行ったことと他国が実施したことの間のどこかにあると思う」と述べた。

 

同国の新型コロナ対策は物議を呼んでいる。50人を超える集まりは引き続き禁止されているものの、外食や買い物、ジムに行くことは感染拡大の期間を通じて認められていたし、16歳未満の子どもの学校も閉鎖されなかった。

 

ウイルス拡散阻止のためのこうした緩めのアプローチを巡り、外国では賛否が分かれているが、スウェーデンの死亡率は10万人当たり43人と世界でも最悪クラスで、感染拡大当初から極めて厳格なロックダウン(都市封鎖)を講じた隣国のデンマークノルウェーよりはるかに高い。

 

採用した戦略があまりにも多数の死者を出す結果になったとテグネル氏は初めて公の場で認め、「スウェーデンでわれわれがやってきたことに改善の余地があるのは明らかだ」と話した。

 

(全文引用 引用先はブルームバーグ)2020年6月3日 17:36 JST 

 

https://blog.hatena.ne.jp/yukukawa-no-nagare/yukukawa-no-nagare.hatenablog.com/edit?entry=26006613579779372

 

誤りを修正して、何よりも死者を出さないことが大切です。

スウェーデンは、もともと、新コロナウィルスを軽く見ていたきらいがあります。当初からそうでした。国民も楽天的で、テグネル氏の指導に一部の識者を除き賛同していました。

 

現在、同国の死者は4,000人を軽く上回っていますが、これから方向転換を図っても死者が増え続けることは間違いありません。すでに感染者は蔓延していると思われ、日々公表される新規感染者数も桁違いに増えることとなるでしょう。

 

感染者が増えれば死者も時間的なずれはあっても、増えて行きます。

その時に至って、この指導者や国の指導者は

『ごめん、間違ってた』

で済まされるものなのでしょうか?無念の内に死んだ人びとの家族は、納得できるのでしょうか?告訴されてもおかしくはありません。

 

最終的に、今秋以降に予想されている新コロナウィルスの第二波までに体制を整えないと、国力が大きく落ちることになります。国の財産とは初めに国民ですから。