アメリカの来年はどうなるのでしょうか。実際のところはよく分かりませんが、現状ではインフレを2%台まで引き下げる目標がFRBにあって、金利を引き上げを段階的に進めています。今年の1月には僅か0.25%であったものが11月の時点では4.0%まで上がっています。
しかし、インフレ抑制効果はあまり出ず、経済指標の方は景気減速を示すものも出て来て株価は大きく下落してきています。つまり、スタグフレーションです。
多分、来年、少なくとも第一四半期はこの調子が続いて、経済は低迷するのに金利はインフレ退治の為に上げるしかないという、ジレンマに陥ったままとなるでしょう。
関心のインフレは、仮に第一四半期(1-3月)に目標に到達に向かうとして、経済は相当な打撃となって低迷となるでしょう。しかし、インフレ懸念から景気刺激の手も打てない。
仮にインフレが落ち着いたとして、今度はデフレに進むことになる気がします。デフレは、物が売れず競合他社があれば値下げ競争が起きて、それには体力のある会社が生き残るという、日本の様に景気低迷となりそうです。
金利が例えば4%台で落ち着いても、この金利水準では企業がデフレを回避できるような借り入れはアメリカ国内ではやりにくいでしょう。その結果、企業の従業員解雇が増えそうです。
■ 米現政権が出来る事
デフレになり、失業者が街に溢れ、社会不安になるのを防ぐには、結局低所得者の減税や生活補助金などを拠出するしかありません。それは、無論国債発行で賄うことになるでしょう。たとえ、金利上げが止まったとしても、3.5-4%は維持するでしょうから、国債の大幅が下落は無いものの、国債新規発行は、長期にはドル安が進む結果となるでしょう。
つまり、かなり円高が進みそうです。
■ 株高と貴金属が上がる可能性
アメリカの景気が低迷し、投資する機会が少なくなるとお金の行先は債権か株式へと向かうでしょう。債権は金利が3%台に落ちると株式市場へ流入すると思います。不景気の株高です。また、どんな景気であっても貴金属の安全性は高まり、価格が上昇するかも知れませんね。
もし、ロシアウクライナ戦争が終結するとなれば、世界の経済は上向くことでしょう。しかし、その兆候は全く見えません。