新コロナ 最近の急増の国々(6/7~6/13)
画像出典:worldometer
画像左:全世界における6/2までの感染者数の日ごとの歩み。 画像右:同死者数
世界全体ではすでに、一日当たり次のような数字になっています。感染は拡大し続けています。(2020年6月13日(土)時点でのおおよその数字です。
感染者総数は770万人
死者総数42.7万人
全世界でいえば、新規の感染者は増加を続けていることは画像からも明確です。一方死者数は減少傾向にありますが、6月に入り再び増えて来ているように見えます。予断は出来ません。
そこで、6月7日(日)から6月13日(土)までの一週間の感染や死者の急増で注目される国を紹介したいと思います。下表はの国名の左端の数字は延感染者数での世界順位です。日本時間では6月14日(日)午前8時06分ころ、グリニッジ標準時では6月13日(土)午後23時06分更新のものです。
2020年06月13日(土)午後24時ころ 世界の感染者数と死者数
表中で未記入部分は、このサイトが取得できた数値がゼロであることを示しています。ゼロは実際にゼロであるかは不明です。統計の遅れやサイトの情報不足などがあり得えます。
感染の拡大が急増している地域は、
① インドと周辺国
② メキシコを中心とした中米、ブラジルの周辺国の南米
③ イラン、サウジ、カタールなどの中東
アフリカは不明です。ただし、南アフリカは感染拡大が続いています。
と感染地域の拡大状況は先週と変わりはありません。それはアフリカにも及びそうですが、医療の不備でどれだけ正確に把握できるのかは疑問です。
■ アメリカ (世界1位)
日ごとの感染者数はアメリカでは、高止まりの横ばいのままです。というよりやや増加しつつあるのかも知れません。これは、アメリカ全体の話で、首都圏など感染拡大が先行した地域では、突飛高の日があるものの、減少傾向は続いています。
これ以外の州でも、減少しつつある州もあります。しかし、他の州では全体に新規感染者数が底上げになってきているため、アメリカとしは新規感染者数が日ごとで1.8-2万人弱で推移しています。
黒人男性の白人警察管の実力行使による死でデモが多発しており、トランプ大統領は州警察や軍が抑えきれなくなるなら国軍を投入するとしており、そうなると一種の内戦となり、感染が拡大する可能性が高くなります。特に、カルフォルニア州などは、要注意です。
■ ブラジル(世界2位 先週と変わらず)
ブラジルは、6月7日以降も日ごとの感染者が増加を続けています。6月10日には、一日の感染者が3万人を超えこれまでの一日の感染者数の更新となりました。
ブラジルのこの感染拡大は、大統領の経済優先政策から来ています。
『コロナで死ぬか、貧困で死ぬかの択一だ』
として経済が大事だ、としています。これには、各州の知事は反対して、外出禁止令を出したりしていますが、大統領からの批判もあり一様になされている訳ではありません。国民の世論も貧困層からは、大統領は支持されており、上の層からは自粛生活を求める声が出て、国全体意見が大きくブレています。
大統領は、新コロナウィルスの感染力や致死力を軽く見ている節があります。
ブラジルは、南米最大の国土の国で、世界でも5番目の広さです。人口は、約2.7億人で世界6位です。このまま、有効な手段(例えば、ロックダウン)を行使しなければ、アメリカの感染者総数に迫るか抜く記録してしまう可能性が高くなります。死者総数ではアメリカを抜くでしょう。このままでは、歴史に残る惨事を記録することになるかも知れません。
■ ロシア (世界3位 先週と変わらず)
ロシアの日毎の新規感染者は、ここ少なくとも2週間では8,000人台後半を維持しています。現在4桁の死者数が他の国並の数字(5桁)に増加していきそうです。
経済活動を少しずつ再開すしています。感染者が減少してきているのが理由だそうですが、その兆候はありません。
経済再開すれば、再び急増する危険があります。経済面では主力の原油輸出が原油安で低迷しており、それが、ルーブル安をみちびいています。原油単価もロシアでは採算割れとなる水準ですので、またデフォルトの可能性も取り沙汰されています。しかし、収入は無くてはなりませんから、経済を再開するしか手はありませんが。
■ インド (世界4位 先週は6位 先々週は9位)
インドは、新規感染者数は日ごとで増加の一途です。今週には日ごとの感染者数が10,000人台に乗る日がふえています。人口の多さ、宗教行事の特異性、国の衛生状態などを考えますと、更に増加して今週中にロシアに迫る勢いです。いずれは、感染者数と死者数でアメリカを追い越す可能性が高いと思います。世界の感染拡大が終盤になっても、なお、インドだけは収束が見通せないこととなるでしょう。
■ イギリス (世界5位 先週と変わらず)
イギリスは、日ごとの感染者数が1,000人台前半で推移しており、3桁台に到達するには、程遠い気がします。フランスやドイツと比べて日ごとの感染者が4桁で推移し、3桁のドイツやフランス、スペインなどの差は何なのか判然としません。
日本と同様の島国なのに、経済活動が充分に感染の鎮静が出来ないまま、再開したことが原因でしょうか。
■ スペイン (世界6位 先週4位)
スペインは、先週新規感染者数、新規死亡者数とも順調に減少を続けています、急落することが殆どなく、渋りながら減少していますので、気の抜けない日々です。
■ イタリア (世界7位 先週と変わらず)
イタリアもスペインと同じように新規感染者数と新規死亡者数は順調に減少を続けています。この内、日ごとの新規感染者が3桁台にいつ到達するのかが、一つの焦点でしょうか。これはスペインでも同じです。
■ ペルー (世界8位 先週と変わらず)
ブラジルの隣国であり、ブラジルの経済優先の政策の影響を強く受けて、新規感染者も増加の一途です。一見感染者足踏みのように先週と変わらずの位置にいますが、実は、上位の国との感染者総数で大差があり、増加ピッチが上がっていますが、追いついていないだけのことです。しかし、その差は、相当縮まりました。
■ ドイツ (世界9位 先週と変わらず)
感染者総数でフランスを抜きました。死亡者総数は8,700人と医療大国らしく今のところ、一万人に達していません。しかし、経済活動を開始していますので、一日の感染者数が3桁半ばまでの間で、それ以上一向に減少しません。
■ イラン (世界11位 先週は12位)
もっとも減少した5月3日を境に再び新規感染者が日ごと増加して、4月3日のそれまでの日ごとの最大感染者数を軽く上回る感染者を6月4日に記録しました。その後は、再び減少傾向にありますが、宿敵アメリカの打倒を叫ぶ前に、コロナの撃滅をしなければ、国の存続まで危うくなりそうです
■ トルコ (世界11位 先週10位)
先週と位置は変わりません。トルコも新規感染者が増加しています。トルコも、シリアやリビアの内戦に拘わっており、しかも通貨の暴落などで経済危機にあります。
■ チリ (世界12位 先週11位)
ブラジルの近隣国国で直接は国境を接していないものの、ペルーと同じようにブラジルの感染の影響を強く受け感染者が急増しています。先週と順位が変わらないのは、感染者急増であってもその上に急増する国がいるためであり、足踏み状態ではありません。
■ フランス (世界12位 先週8位 先々週は7位 )
フランスは感染者総数ではドイツにより遥かに減少しています。しかし、死者総数ではドイツの0.8万人と比較して一桁多い2.9万人を記録しています。フランスとドイツは元来医療に対して、相互に協力の協定を結んでいたのですが、このコロナの事態では、ドイツの助けは殆ど無かったのかも知れませんね。
地域別にみると、
■ 中南米
中米では、メキシコが一日の新規感染者5,000人超、新規死亡者累計15,000超と急増中で、ピークがいつになるのかまるで予断出来ません。
南米では、27位のエクアドル、40位のアルゼンチンも感染者急増で要注意です。更にボリビア、パラグアイ、ウルグアイなどが今後、感染者急増することは、想像に難くありません。
■ 中東
中東では18位のサウジ、20位のカタールなどが感染拡大を続けていますので、この先周辺国や近隣国、つながりの大きい中東の国々への感染拡大が広がると思われます。
■ インド周辺国
インドの感染拡大は、おそらくその周辺国に及ばずには行かず、15位のパキスタンは日ごとの感染者数が先週の4,000台から6,000人を大きく超え始めました。ネパール、バングラデッシュの国々が感染拡大が急増すると思われます。
■ 日本 (世界48位 先週44位)
日本は、感染者総数が17,000人超で現在治療中の人が、6月11日(木)現在で917人まで減少しています。このまま行けば、6月20日までには現在治療中の人は500人台になるのではないかと思います。感染者数が落ち着いている今、感染者が出た場合は、濃厚接触者その疑いのある人を徹底的に検査し、早期に治療、早期に完治へと進めて欲しいものです。