聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

台風被害 傍観者から当事者へ(韓国)

 

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昨年(2019) 台風5号の軌跡

画像出典:tennki.jp


韓国では、2020年8月7から9日にかけて中部と南部地方に記録的大雨に見舞われ、死者31人、行方不明11人を出す被害となりました。南西部の蟾津江など、各地で河川の堤防が決壊するなどし、9日午前現在、11市・道で計5971人(3489世帯)が被災しました。

 

また、この直後の10日午後には、台風5号が南部の継承南道を直撃し、複数の死者や行方不明者を出しました。(去年も韓半島直撃が5号でした 上の画像)

 

この、水害復旧に対して、追加予算編成を求める声が高まったのですが、すでにコロナ対策で5兆ウォン近くを編成していてこれ以上は難しいというのが韓国政府側の説明のようでした。その後の経緯はわかりませんが、2兆ウォンの予備費では足りないとのことです。

 

政界関係者は「豪雨被害が続き、秋の台風まで考慮して第4次追加補正予算を編成する場合、国債発行が避けられない」と指摘しています。

 

 

■ 台風8号韓半島を縦断

日本時間で2020年8月25日午前3時における強い台風8号は、久米島の北北西約270キロにあって、暴風域を伴いゆっくりと北北西に進んでいます。

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台風8号の位置 2020/08/25 am6:00現在

画像出典:Yahoo!

台風8号は今後、非常に強い勢力に発達して東シナ海を北上し、26日には朝鮮半島に接近する見込みです。28日(金)には中国東北区で温帯低気圧に変わるでしょう、との予報です。

 

 

■ 災害復旧費の捻出

台風8号は、このブログの段階では韓半島に上陸しておらず、どの程度の被害が起きうるかは想定できませんが、少なくとも台風5号の勢力の比ではありません。したがって、5号以上の被害が生じる可能性は非常に高くなると思われます。

 

その場合どのような方法で、災害復旧費を捻出するかということになります。おそらく、これ以上には、国債発行は困難ですので、残るのは、軍事費の流用であろうと思われます。軍事費は現政権においては、北朝鮮を敵視していませんので、削ることに国民も異論はないはずです。

 

 

■ 韓国における台風

これまで1959年から2012年までに4本あり、それらも韓半島南部を斜(はす)に横切って日本海に抜けるというものでした。被害が大きかったものの、日本が受ける年間の台風被害の比ではなく僅少なものでした。

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2020/08/25 午前6時発表の日本の気象庁発表における台風8号の勢力

画像出典:Yahoo!

 

それが、昨年あたりから、少しずつ様子が変わってきている気がします。その理由は、日本の南に居座る太平洋高気圧が強大で台風を中心とする低気圧が日本の近寄れないためです。そのため、中国大陸との間に押しやられ、北上するしか進路が無くなるという状況に代わってきています。

 

昨年の夏も日本では強烈に暑い日が続きました。今年も変わりません。来年がどうなるかはわかりませんが、この傾向は当面続きそうです。地球の温暖化の結果とする意見も多いのですが、因果関係の証明はなされていません。

 

 

■ 韓国は傍観者から当事者へ

韓国へは、台風は日本が壁のようになっていて、災害には傍観者でした。日本の災害に対して強烈に揶揄するネットユーザーも多くありました。しかし、今年に入り、大陸からの偏西風による大雨、台風5号による豪雨、さらにはこれから韓半島を直撃しそうな台風8号などがあり、傍観者ではなく、当事者となっています。

 

これまで、こうした被害に対する対策費や復旧費などが今後は、重く財政にのしかかることになることでしょう。その時初めて、日本が受けてきた自然災害の辛さを理解できるはずです。