言葉はともかく、こんな風に字が書けたらいいなあ
画像出典:円城寺住職ブログ
字の上手な人は得ですの話。
■ 自身の字
わたしは、自分の字をみて横書きの時はそれ程も下手だとは思いませんが、縦書きは全く見られたものではありません。なぜか書きづらい、苦手意識が出てしまう。
下手だから苦手と思うのか、苦手と思うから下手になるのかよくわからない。
この間、何かの資料を送って貰う時に、自分宛の封筒を書かねばならない時がありました。その封筒がわたしの家に届いた時、
『俺って字が下手やな』
と思いました。それに、自分が自分宛の住所を書くのも厭なものです。それを受けった時、何かわたしの過去から届いた、謎の封書のように思えるのです。タイムカプセルではないので、そんなことは通常あり得ませんから。
それでもその字が綺麗だったら、そうも思わないかも知れませんが。
■ ワープロ
わたしは、自分が字が下手なので、ワープロが出始めた時には一番に飛びつきました。大体、わたしと同様に字の下手な人から利用拡大がしていったと、わたしは睨んでいます。それに漢字はうろ覚えで、「こんな感じの漢字」で書くので、よく指摘されたりしていましたしね。
■ 手書きは殆どない現在でも
手書きをしなくてもよいようになった現在でも、パソコンのワープロでは済まされないような場面があります。例えば、お祝いや香典の袋、送別などの寄せ書きなどです。
お祝い袋や香典の袋に書かねばならない時は、
『あんた、字が上手(じょうず)やから書いておくれ』
『いやあ、あんたの方がうまい』
など、譲り合っているのを見ることがあります。まるで、落語の熊さん八つぁんのごとくの会話であります。
それでも、譲る相手すらいなければ、買ってきた数枚入りの袋の中身を全部書いて、一番ましなものとすることになるのは致し方ないことであります。しかし、どれも大して変わらないので、失望感は残ります。
■ 緊張する
上手く書こうとすると、極端にいえば体や腕がぎこちなくなり、喉が渇き、手が汗ばみます。
で、
『あ、間違った』
となります。見ると
お「祝」いの字が「悦」いになってしまったりして、
『くそう! くそう!』と叫んでもみくちゃにして床に投げつけたりしてしまうなどということも、わたしの場合には結構な回数であります。
それとも、笑って
『しまった しまった 島倉千代子』
てなこと言って笑っても、腹は自分の情けなさに煮えくりかえっていたりします。最近では、下手な字であっても、味わいがあるなどと勝手に理解して、間違いがないなら「お構いなし」であります。
■ 結局のところ
「字の綺麗な人はええなあ、であり、得やなあ」
であります。おわり。