イランと韓国は、アメリカとイランの仲から比べれば、非常に良好でありました。それは、韓国の貿易相手国として、中国、アラブ首長国連邦に続く貿易相手国であることからも知れます。
■ アメリカのイラン制裁
アメリカはトランプ大統領になってから、2018年2月に「イラン核合意」を離脱しました。国内外から、非難を浴びましたが、「覆水盆に返らず」のままで今日に及んでいます。
しかし、この離脱には根拠がないわけではない、という主張があります。
日本から韓国へのフッ化水素が大量に使途不明のままになっています。それは、韓国の半導体メーカーらの企業が使用した量と輸出の量が見合わないことから、日本は、イランに韓国が横流ししたと確信し、確認も取れているものの、公表はしていないようです。
■ ウランの核開発
核開発にはウランを濃縮する必要があります。ウランには核分裂が容易なものとそうではないものが混在しています。核分裂が容易なものをだけを取り出すためには、濃縮を遠心分離器で行えばよいのですが、分離中に機器に発生する4,000度の高温に耐えきれなくなります。
しかし、高純度のフッ化水素を使えば、僅かに60度程度で分離が可能。
これを使っても、非常に少しずつ、核分裂が可能なウランの濃縮が出来る訳です。
■ 石油の代金の未払い
韓国がイランから石油を輸入した代金のイランへの支払いが、アメリカが核合意から離脱して出来なくなりました。アメリカがイランに経済制裁を実施したからであります。
制裁の殆が、金融制裁なので、韓国も代金の支払いが出来ません。かといって、日本のホワイト国への韓国除外で、用途に監視が付きますので、高純度フッ化水素を横流しも出来ません。
これは、韓国にとって現在経済的に苦しく、支払いが7,000億円ほどあるといわれている巨額をアメリカの制裁を理由に支払い拒否が出来ていることは、渡りに船であろうかと思います。
■ ホワイト国からの除外
韓国が日本のホワイト国から一般国へ離脱させられてしまったことは、現在も尾を引いております。もし、ホワイト国に韓国をもどしたとしら、高純度のフッ化水素がイランに横流しされるのではないかという疑惑を、日本側がぬぐえないからであります。この横流しの指摘は、日本は2017年にはイスラエルからも指摘をうけておりました。
■ 物々交換
アメリカのイランへの経済制裁により、イランも金融ひっ迫して、韓国に原油輸入代金の支払いの要求を強めています。一度は、物々交換の話もありましたが、それが、高純度フッ化水素であったのか、不調に陥っています。
■ 韓国籍のタンカーを拿捕
イランは今年(2021年)に入って、韓国籍のタンカーを海洋汚染の容疑で拿捕(だほ)しました。これも、韓国への代金の支払いか、高純度のフッ化水素の横流し要求への圧力であろうかと思います。しかし、韓国は高純度のフッ化水素の生産は出来ていません。
■ 韓国はそれでも払わない?
韓国は、それでも払わないし、払いたくてもアメリカが怖くて払えません。勿論、韓国も金融ひっ迫であり、それが理由で拒否出来るので払う努力をしていません。イランは国際法廷で、支払いを受けるべきと勝訴をしておりますが、アメリカがダメといえば、どうにもなりません。
■ 韓国
イランと韓国は、高純度フッ化水素のやり取りについては、公に出来ません。互いに国際社会から非難を浴び経済制裁が強まり、韓国にも及びます。韓国は自由経済圏あり、一応民主国家とされていますので、アメリカが経済制裁をすると言っただけで、即日デフォルトに陥ります。
面倒くさいことになるので、アメリカは日本の韓国へのホワイト国離脱承認で、矛を収めてはいます。
■ イラン
イランも、国内の金融ひっ迫にあえいでいます。新コロナで感染者に十分な治療も行えな得ていない。指導者への民心の離反もあります。石油代金の回収は、至上命令に近いものがあります。しかし、結局はイランは核開発を一時延期し、韓国から医薬品等の代物弁済を選ぶしかないとは思います。
■ 一転して
一転して、韓国の高純度フッ化水素の横流しの事実を、国際社会にイランがリークすることは有り得るでしょう。
何事も、いつかは悪事が明るみに出ることは、歴史が証明しています。