聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

どんな投資をしてきたか ④株式

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画像出典:Wikipedia

 

20歳台中ごろから、サラリーマンとして真面目に働くだけでは、到底お金持ちには成れないと思いが募る様になりました。お金持ちでなくてもいい、小金持ちであってもいいから、あくせくし、節約して一生が終わるのは何としても避けたい。

 

 

■ 才能やコネはない

さりとて、人に抜きんでた何かの才能やコネ、あるいは度量がある訳でもありません。金持ちになる為の努力は惜しまないと思うものの、何をどのように始めれば良いかもわかりません。ただ、そういう望みだけがあったのです。

 

 

■ 方法は株しかない

凡人が金持ちになるには、株式投資しかないと考えるようになりました。この考えは、今も少しも変わりません。今のサラリーマンの人たちにも当てはまることだと思います。色々な本を漁って得た結論でした。わたしは小心者で努力は出来るが、資金はなく、人との折衝などの駆け引きもまるで不能。何かでの起業などはあり得ません。

 

 

■ サラリーマンをやりながら株式投資

サラリーマンをやりながら株式投資をすることとしましたが、投資をするにも「種銭(たねぜに)」がありません。コツコツとサラリーの一部を貯めてからでは、いつになるかわかりません。

そこで、半年ほどを種銭のために、人付き合いもせず、仕事を終えると直帰して四条半ひと間で食うものも食わずの生活をして、凡そ70万円ほどが貯まりました。

 

 

■ 証券会社に口座

すぐさま証券会社に口座を開き、初めて買った株が「コパル」という会社の株でした。カメラのシャッターで高名です。なぜコパルにしたかといえば、枕元に置いていた兄のお下がりのデジタル時計のメーカーであったからです。

今の様にインターネットのない時代で、銘柄の選定は会社四季報を見るしかなく、あっても目移りがして決められませんでしたし、資金も限られていました。

 

 

■ 少し利益が出る

コパルは数万円の実益がでました。それから、次に何を買ったかは全く覚えてはいません。色々なものを買っては売りしていました。

 

 

■ ある鉄鋼株

ある鉄鋼株があたり株となりました。値上がりして、一年程で投資資金が倍くらいになりました。わたしは、嬉しくて株にのめり込むようになりました。

仕事中にも家にいる時も頭は株のことで一杯でした。家では、株の猛勉強をしたものです。誰でも儲かればそうなります。

 

 

■ 10年後

それから10年後わたしの株資金は2,300万円までになっていました。ここで大きな投資の失敗が出ることになります。ある住宅会社の構造上の不正が発覚して、持っていた株式が暴落したのです。1,800円ほどの株価は暴落して最大で80円を切るまでになったのです。

 

株資金は2,300万円から一挙に800万円となりました。売るにも、証券会社に電話を入れなければならず、携帯もスマホもない時代ですから、仕事があって思うに任せません。結局、売れず仕舞いになった訳です。わたしは、この時ほど株を恐ろしく感じたことはありません。

 

 

■ 一か八か

どうしたら良いのか、一人悩みましたが、サラリーマンであり続けていましたので、日々の生活は出来ます。とりあえず、暴落した会社の株を残して、他のすべての株を売り払い、こともあろうか暴落した株式にすべてを注ぎこみました。

 

会社は、構造不正に是正も直ぐに行いましたが、一旦落ちた信用はそう簡単には戻らないかも知れない。しかし、わたしはこの会社が倒産しないなら、株価は今が底であろうと思ったのでした。

 

 

■ 住宅需要が急増

その後数か月もしない内に、何故だったか理由は多い出せませんが、日本の住宅需要は上向き始め、わたしの株も次第に上がりだすようになりました。そして、一年近くには1,000円を上回るところまで回復。一か八かの賭けが結果としてよかった訳です。

 

 

■ 持っていた株が倒産したケース

もともと経営状態が悪かったのを承知で買っていた株もありました。これらの内で、わたしの株式投資で2社が倒産しました。全損です。あとは、1社は、直前に偶然にも売り払い終わった後で倒産して、難を免れたことがあります。

 

一時期は、集中投資をしたこともありますが、この世の中何が起きるか誰にも分かりません。上場会社も同じです。分散投資が必要でしょう。

 

 

■ お金を借りての株式投資は駄目

いわゆる信用取引です。持ち株を担保にお金を借りて行いました。確実に値上がりが期待できると思って買っても、当て外れということが多かったですね。ニューヨークが暴落した時には、追証が発生して会社に電話が入るなどして、非難され苦しみました。

 

株価はお金を借りてまでするものではないと、心からそう思いました。サラリーマンでは、絶対にやってはいけません。パソコンの前に張り付いているプロですら、小暴落で場面でも失敗します。

 

 

■ 株は博打

株式投資は結局のところ「博打(ばくち)」です。勝つには、安く買い、高く売るだけです。

 

これは実に明快です。しかし、思うに任せません。買ったら大抵の場合下がる。売ったと思えばすぐ上がるという、悔しい思いは幾千もあります。結局、せっかちな人は儲かりません。じっくりと構えて、3か月に一度見直す程度でよいのです。目先の利益を追っては儲かりません。

 

ただ、会社の不正の発覚や工場の焼失などというものが出れば、それは突発事故であり、諦めるしかありません。分散投資を心がけるしかないのです。

 

 

■ 現在

現在は、わたしの目標にはまだまだ到達していません。京都タワーというJR京都駅前のタワーから富士山を望むようなもので、富士山の前に幾多の山があり、距離も非常にありますが、目標が遠すぎるのかも知れません。

 

しかし、何とか細々として自営業収益と株式の配当で食うことに不自由はありません。わたしがあの世に行っても、妻はわたしの株式を一部売りし、自分の年金を継ぎ足せば、彼女の生涯も何とかなると思います。

 

次回は、「仮想通貨」の話です。