人生は自分の思い通りになんかならないと思っている人は、自らが思い通りにならないことを望んでいる人だ。(ジョセフ・マーフィー)
ジョセフ・マーフィーはマーフィーの法則などで有名。
この名言はなかなか辛辣だが、的を得ている。我々は確かにこのように思う。これはいわば、イソップ物語のキツネが高いところにあるおいしそうな葡萄を見て、取れないと知ると「酸っぱいくて美味くない」からいらないと言って立ち去る物語と似ている。
我々は、努力という直ぐには結果が出ない物事へのアプローチを考える時、直ぐに厭になる。努力して成功に至れば良いが、そうではない場合を考える時、
「自分には才能がない」
とか
「自分が望んでいる生き方ではなくなった」
などの言い訳をする。それをするのは、その方が楽だから。積極的にいえば、拘らない生き方ともいえる。
マーフィーの言葉は、もう少し奥深い。おもい通りにならないことを自らが望んでいる、は思い通りになったら怖くもあるし、つまらなくもある。思い通りになったとしても、恐らくは『幻滅(けんめつ)』しか残らないだろうからである。