喫煙者 若者と高所得者に多い
若者と高所得者の加熱式タバコ喫煙率は多い ―喫煙率低下の妨げとなる可能性が判明―
【発表のポイント】
- 急速に普及しつつある加熱式タバコの喫煙者の特性を調べた研究は進んでいません。
- 2017年のウェブ調査から、この利用者の社会人口学的特徴を調べました。
- 加熱式タバコの喫煙は、若者及び所得の高い者で多いことがわかりました。
- 加熱式タバコは、喫煙率の低い若者と高所得者の喫煙率のさらなる低下を妨げる可能性があります。加熱式タバコ喫煙者の属性にも対応した、タバコ規制政策が必要だと考えられます。
引用はここまで、詳細に興味のあるかたは、下記の東北大のサイトまで。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/05/press20200508-01-cigarette.html
■ 加熱式タバコについて
上の画像を見て、何だかわかりますか?
実は、これは日本で売られている加熱式タバコです。見て、すぐに判った人は加熱式タバコの愛好者か、愛好者ではないが、愛好する人が使うのを見ている人であろうかと思います。
現在、全国展開されている加熱式タバコは13機種です。画像出典の価格.Comの加熱式タバコに関する説明によれば、
『加熱式タバコは、紙巻きタバコのようにタバコ葉に直接火をつけるのではなく、タバコ葉に熱を加えてニコチンを発生させる。煙が出ない代わりに、タバコ葉に含ませたグリセリン類によって蒸気を発生させて煙の代替とするのが基本だ。これにより、モノを燃やす時に発生するタールの量が9割以上減り、人体への悪影響が低減できると言われている。
また、2020年4月に改正健康増進法が完全施行となった関係で、「紙巻タバコは吸えないが、加熱式タバコなら吸える」というシチュエーションが増えたことが追い風となり、ますます注目度が高まっている。
なお、加熱式タバコは税金がかかっている立派な「タバコ」であり、日本で流通しているノンニコチン・ノンタールの「電子タバコ(VAPE)」とはまったく別モノであるということは覚えておきたい。』
廉価版では1,000円ほど、一般的には価格の安いものでは3,000円程度、高いものは10,000円弱程度と幅広く販売されています。安い、高いにはそれなりの理由がありますが、それ以上をタバコを吸わない私は追及する気が出ません。
■ タバコを私も吸っていて止めた
わたしは、20代半ばまで、タバコを吸っていました。最初は先輩のカッコをつけた吸い方や、映画、ドラマでも見かけることもありましたし、なんだか男のステータスシンボルのように思えたのでした。
最初の頃は、先輩のを一本貰って吸ってみると、咳込むし頭はいたくなるわで
『よくこんなもの吸えるな』
と思ったものです。
それが、いつしか自分でもタバコを買い、一箱から二箱までに昂じるようになりました。いわゆるニコチン中毒です。しかし、30歳ころ止めました。どうして、辞められたか?付き合っている女性に
「タバコを止めるか、わたしをとるか」
と迫られ、彼女を取りましたが、正解だったと思います。お金をかけてまで体を悪くするなどということは、中毒に他なりませんから。
■ 記事について
この記事にある、上の喫煙年齢と所得については、早く言えば若い人に加熱式タバコが支持されている、ということと。所得では、その逆の傾向が強いということです。
紙巻タバコでは、男女とも若い人は少なく中年以降の歳では各層で均一的に推移しています。所得面では、男女とも若い人から高齢まで、右肩上がりに増えて行っています。
以上のことから、加熱式タバコが今後愛煙家の中では増加し、紙巻タバコは、次第に減少していくと推定されます。
■ 等価可処分所得
記事では所得と表現せず『等価所得』と書いています。この『等価所得』とは正式には『等価可処分所得』(とうかかしょぶんしょとく)といいます。世帯の可処分所得を世帯の人数の平方根で割ったもの。
国民一人ひとりを算出された可処分所得の順番に並べた時に、真ん中の人の値の半分以下の人の割合がどのくらいか、という指標です。可処分所得というのは税金、公共料金などを差し引いて実際に手元に残る自由に使えるお金のことです。
大雑把に言えば、学力の偏差値のようなものです。所得(≠収入)の高い低いの差に違いがあるわけではありません。
■ タバコの危険度
加熱式タバコは、近年に増えてきたものなので、吸ったことはありませんが。二人の甥が吸っております。しかし、この二人は若者でも高所得者でもありません。低所得者でもなく、中間辺りですが、彼らが、加熱式タバコを吸うことを最近始めて知りました。
新型コロナ感染症:アイコスのような「新型タバコ」にも重篤化リスクが
流行が続く新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19、以下、新型コロナ感染症)だが、世界中で喫煙者は感染すると重症化するという警告が続出している。(中略)
喫煙で重症化するこれだけの証拠
喫煙と新型コロナ感染症の重症化の関係について、WHOは「喫煙はCOVID-19にかかった際に重症化させるリスクがある」との事務局長談話を出し、ECDC(欧州疾病予防管理センター)は喫煙が新型コロナ感染症の感染と重篤化のリスクを高めると警告している。また、日本呼吸器学会は「新型コロナウイルス感染症とタバコについて」という声明の中で、喫煙は重症化の最大のリスクとしている。
(中略)
なぜ加熱式タバコに重症化リスクがあるのか
そもそもタバコから吸い込む有害物質は、気道や呼吸器の組織構造を変え、粘膜バリアや細胞組織などを破壊するし(※8)、肺などの臓器に備わっている免疫系の応答にも悪影響を及ぼす。
タバコが免疫系に悪影響を及ぼすことはよく知られているが、タバコ製品に含まれるニコチンの作用という研究も多い。これは、ニコチンがドーパミンなどのカテコールアミン(Catecholamine)や副腎皮質ホルモン(コルチコステロイド、Corticosteroid)の分泌をうながし、免疫系の生体防御システムに影響を与えて感染に対する防御能力を抑制するからではないかと考えられている。
(後略)(記事に興味があれば続きは、下記のサイトへどうぞ)
新型コロナウィルスで死亡する人の多くは、呼吸困難を伴うそうで、人が溺れ死ぬ時の苦しさを味わうそうです。嫌ですね。この機会に、タバコを現在吸っている人は、やめて見ませんか?