聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

お盆(ぼん)に思い出すことなど

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画像出典:Wikipedia

お盆の期間はいつからいつまで?と思う人は多いでしょう。今年のお盆の帰省は、新コロナウィルスの影響で少ないようですが、この3連休に帰省やお墓参りを済ませた人も多いでしょう。わたしも連休中日(日曜日)にお墓参りをしました。すでに父母も亡く、昔あった古びた家もありません。

 

 

■ お盆とは

お盆と言っておりますが、正式には【盂蘭盆(うらぼん)】といい、古代のインド語の一つであるサンスクリット語の「ウランバナ」を漢字にあてはめて読まれた言葉です。したがって漢字自体に意味はありません。

 

 

■ お盆の期間

お盆の期間はその土地によって多少の違いがあるようですが、8月13日から8月16日までが定説の様です。わたしの実家でもそうでした。

 

 

■ 死者は川から戻って川から帰る

死者は13日の夕方に川から戻ってきますので、家々では家の前に灯(とも)した提灯を一対掲げてべて「迎え火」としました。死者が道や戻るべき家に迷わないようするのだと言われていました。

 

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そして翌日に盛大に供養のためのお寺から住職が家々を回り読経を行ってくれたものです。その前後に会食、墓参りなどを行い、3日目、つまり16日の夕には「送り火」として家の前に一対並べた提灯を灯し、死者は川より浄土に帰っていくものとしておりました。その日は、いまでも京都の「五山の送り火」として日本では最も有名です。

 

また、死者を川から送る時の精霊流しなども、迎え火と同じように死者が浄土に迷わず帰っていくようにとするものだとされていましたが、わたしの実家の前の川は、流すほどの川幅も水量もなく、その風習そのものは行われませんでしたが、川の石の上や川自体に、お供え物の茄子やキュウリ、団子などを置いて、贈り物としたものです。

 

 

■ お盆の思い出

死者は、川からこの世に戻り、川より浄土に帰って行きますので、お盆の期間は川での水遊びや魚とりはしてはならないと固く言いつかったものです。往来する死者のために川を汚してはならず、また、魚を捕る殺生を禁じられたものです。

 

魚釣りが大好きなわたしは、非常に憤怒に堪えない期間でしたが、今にして思えば顔を赤らめねばなければならないことでした。

 

 

■ いつかは誰の身にも

いつかは誰の身にも、この世への別れが来ます。そして、この世のに残った人たちが、あなたの墓参りをしたり懐かしんでくれたり、涙ぐんでくれたりするでしょうか?

 

もしそうだとすると、あなたの人生は「よい人生だった」といえるでしょうね。

 

また、あなたの死後にそのように望むなら、この世の裡(うち)に行うべきことは決まっていますね。