聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

遺言は「いごん」か「ゆいごん」か

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遺言の作成の手順書例と作成書類一式の一例

 

「遺言」は「いごん」と呼べばいいのか。それとも「ゆいごん」と呼べば正しいのか?

迷うところです。正確に言えば、どちらも正しいようです。

 

遺言(いごん)】

法律上効力があるものを指す時に専門家が使う用語。

 

【遺言(ゆいごん)】

生きている間に家族に残す言葉。一般的に広く使われている。

 

となります。

 

 

■ 有名俳優の他界

ある日本の有名男優が他界した後、残された家族が相続手続きや死後の整理に東奔西走して苦労したと、ネットのインタビュー記事が載せられていました。残された家族、彼の実子である、俳優の女性も他界した父親には普段から、

 

『もしもの時に備えて、ちゃんと書き物を残しておいて』

と口酸っぱく言い続けていたそうです。その度に、父親は

『わかった。ちゃんとしておくから』

と答えたそうです。

 

 

■ 何も残されていなかった

しかし、いざ彼が他界して身辺整理をしても、父親に言い続けて来た「書き物」は何も発見できなかったそうです。人は、健康であると死ぬことがそれ程意識に登らず、あっけなく死んでしまって、家族が途方に暮れるということは、この有名俳優のケースでなくとも多くあるでしょう。

 

もし、彼が病気がちで常に治療を受けたり、入退院院することがあったりすると、あるいは違ったかも知れませんね。

 

 

■ どのように手を付ければよいか

いつも一緒に暮らしている家族。よく知っている筈でも、それは深く掘り下げてみれば、本当は氷山の一角しか知らない、殆どを知らないということは、この話でも良くわかります。

 

生きている間に、遺言書を書け、とか、銀行やネットの取引の暗証番号を書け、あるいは家族の知らない借金があるのか、とかは、いくら家族でも聞けません。それは、本人の家族への想いやりであって書き記すものであって、義務ではありませんから。

 

若い人、老いた人に拘わらず、いつ死んでも、残されたものが困ることのないように、生きている間は目に付かないところにでも、ちゃんと書き残すことは必要でしょう。

 

 

■ 「遺言書キット」と「エンディングノート

最近、わたしは「遺言書キット」なるものと「もしもの時に役立つノート」も同時に買いました。「遺言書キット」は冒頭の画像です。暇なとき、思い当たった時に少しづつ書き進めています。ただし、今すぐ死にそうにはありませんが、わたしは。

 

「もしもの時に役立つエンディングノート」の画像はこの直ぐ下に載せています。

 

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身の回りのあらゆる自分の記録を残すためのノートの一例

同類の出版物は多くの出版社から出ていますので、自分が良いと思うものを買えばよいと思います。何かの具体的な筋道がないと、なかなか始められませんし、書き落ちが出るかも知れません。

 

画像は、商品のPRで書いているわけではありませんので、その辺は自信があるならこうしたものが必ずしも必要ではないでしょうし、他社の物でも問題ありません。

 

生きている限り、どんな事があるかわからないのは、家族の若い者が必ずしも後に、年寄りが先に死ぬとも限りません。誰がどうであっても、残されたものが、途方に暮れたり、路頭に迷うよなことのないようにはしておくことが、最大の遺産かも知れません。

 

「柩(ひつぎ)に一緒に入れてほしいもの」の欄には、家族の写真と書きました。