猪(いのしし)は気が強い
今年は「丑(うし)年」でありますが、本日は猪(いのしし)について。
猪は、世界中の殆どの国に生息しており、それはYouTubeのハンティング動画が無数にあることで知れるところです。どこの猪も繁殖力が強く、向こう意気の強い動物であるところも共通しています。よく住宅街に現れて、けが人が出たというニュースをテレビで見ますね。
■ むこう気が強い
猪は向こう気が強く、自分よりも、大きい相手で明らかに不利であっても、一旦怒ると少しも引き下がりません。向こう気とは、負けまいとする気持ちの事ですね。怒ると、口をパクパクさせ、牙をカタカタと鳴らし、相手に突進します。カタカタは人間でいう歯ぎしりのようなもので、怒りの表現です。
■ 鼻で土を掘り返す
足に罠にかかった猪を見ていますと、鼻で辺りの土を掘り返しています。罠が足に掛からなくても、足で掘る訳ではなく、鼻で掘っています。これまで見たものでは、70-80㎝を掘り返していました。足に罠が掛かっていても、鼻で掘った土を、正面の相手に鼻で投げつけるようにして、威嚇します。怒りの頂点に達している時です。
■ 牙が怖い
猪の牙はなかなかの凶器で、下手をすると突き上げられて大けがをします。それでも、YouTubeに出てくる害獣ハンターは手慣れており、殺さずに足を縛り担いで山を下りたりしますが、80㎏以上になると、鉄砲で打つしか、安全な捕獲方法は殆どありません。
■ 目を塞ぐとおとなしくなる
このような向こう気の強い猪ですが、人間に馬乗りにされたり足を縛りあげられたりすると、豚と同様の声、及び、泣き方で悲鳴を上げます。
これは、
「参った」
という声だそうです。
それと、目を市販の布テープなどで覆われると、急におとなしくなります。猪は、向こうが見えないパネルのようなものには突進しません。檻(おり)で捕獲された時も、入口付近の金網の戸を鉄板で覆っていると、その部分には突進せず、見える鉄網の格子には、血を流しながらも怯まず突進します。
■ 田を荒らす
猪には、わたしの子供の頃には田を荒らされて苦慮したものです。防ぐ方法は、杭を田の全周に打ち、針金を三段くらいに張り巡らす方法くらいしかありませんが、余り効果はありませんでした。この作業の為にわたしや兄弟はよく駆り出されたものです。
■ いのしし年のひと
いのしし年の人は、一般的に気が強いなどと言われますが、世界の野生の動物の中でもカバと猪の気の強さは双璧です。いのしし年の人が全部気が強いとは思いませんが、気の強い人を見ると、猪年の生まれかなと思うことがあります。