中学の先生「習っていないと言うな」
小学から中学あるいは中学から高校へ入ると、
授業中に教師が生徒に確認することが度々あります。それは主に、数学の時間であることが多かった。数学は面白いが、公式などを覚えていないといけないので、面倒くさいのが嫌なわたしは、殆ど駄目でした。
『ここは、中学でも習っただろうから、解るな』
などと、教壇からわたしたちを見る教師の目と鉢合わせになろうものなら、
『どうだ、安倍、習ったな?』
という言葉が来ますので、みんなうつ向いたまま顔を上げません。
教師も誰も顔を上げないと、仕方ないので出席簿をみて、
『じゃあ、菅、どうだ。習ったな!?』
という風になります。なお、ここで登場の苗字は適当ですので気にしないでください。
すると、どのように答えるのが良いでしょうか?
もし、習った気がしている、あるいは習った事がある場合は、
『習いましたが、忘れました』
と答えるのが真っ当な人間の返答でありましょう。しかしそれでは忘れた事の怠慢を叱られる気がします。それは、誰でも嫌ですから、
『習ってません』
とどうしても答えることとなります。
『なに、習っていないのか。しょうがないな』
で難を逃れることが出来ます。
■ 習ってないと言うな
小学あるいは中学時代の終わり頃になると、教師が
『中学(高校)に行ったら、習っていないという奴が必ずいる。だから、それは止めてくれ』
といい、ちゃんと教えたぞという風に黒板を指し棒で叩きながら
『習いましたが、忘れましたと言ってくれ。』
と念を押すことが良くありました。まさに、先に書いた場面を想定していて言ったのです。もしくは、教育委員会からなどから、指摘や問い合わせがあったりするのかも知れません。
しかし、わたしはこの言いつけを守ることなく、堂々と
『全く習っていません』
『聞いたこともありません。初めて見ます』
と、答えていました。今更ながら申し訳なくおもう。今なら、
『習いましたが、完全に忘れました』
と言えるでしょうが、誰もその質問をしてくれません。その方が残念です。