聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

どの家庭にも悩みあり

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画像出典:いらすとや

 

他人の家庭の生活は、とかく良さげに見えるものです。これを「隣の芝生は青い」とことわざではいいます。

 

なぜか羨ましく思えるものです。しかし、そう思われている当人たちにとっても、これまた同様に思っていることだろうと思います。

 

家庭には、自分たちにしか知りえない悩みがありますし、それが、他者に漏れてしまうことを恐れもしています。従って、人に知られまいとして、緘口令(かんこうれい)を出すが如く秘密となっています。

 

しかし、それらがどの程度であるのかは、実際のところ分かりません。ローンなどの借金が無ければ、今の世の中では上出来です。先は分かりませんが。

 

 

■ わたしの周りを見渡せば 1

近所に妻の親しい人がいて、その人は癌で入退院を繰り返しています。病院にいる日と、退院している日が半々でしょうか。ご主人は、つい一昨年に退職されて、二人で車で出かけられる姿も見かけることもありましたが、いつか、まったく見かけなくなりました。

 

後日、ご主人が急に亡くなったことを、人伝(ひとづて)に知り、残された親しい知り合いには、お悔やみを言うには遅く、どのように言ってよいのかも分からず、今は会うこともなくなりました。

 

 

■ わたしの周りを見渡せば 2

わたしの家はT字路の角にあります。その周りの家々で会えば、挨拶するくらいの人から、比較的親しく話を交わす人までの様子を見てみますと、外見上でその家の抱える悩みや、悩みとなりそうな家庭は、かなりの数に上ります。

 

① 西隣の家

夫妻に息子が二人の四人家族。兄は、普通に大学に通い来年卒業して働く予定。悩みは弟。極度の学業不振。これまで学校からの呼び出し多数。高校には行きはしているものの最近は、姿を見ず、通学している様子もない。

 

② 北隣の家

工場経営者の一人息子で妻子あり。女の子が二人で、息子の代で工場は終わると両親の不安募る。

 

③ 道を挟んだ向かいの家1

夫婦に娘がひとり。軽症の癲癇(てんかん)の持病あり。小学時代に、講堂での集合で突然に発作で倒れてから、学校に通えず。支援学校へ。よく見かけるし元気ではあるが、ここを卒業して働きに出ることが可能なのかと心配している。

 

④ 道を挟んだ向かいの家2

夫婦に息子が二人。20歳台後半、二人とも引きこもり。兄はバイク好きで、買ってもらったバイクで出かけたりもするも、弟は殆ど見かけず、見るのはせいぜい年に1-2回。

 

⑤ ④の西隣りの家

仲の良い夫婦だった。病気がちの妻の死亡により、男手一つで、二人も娘を育てている。二人とも高校生で下の娘は父に反発して言うこと聞かず、夜遊びも多い。姉はごく普通に育ってはいるが。この父には弟がいて、これも引きこもり。

 

⑥ 二軒北隣の男性と向かいの④の隣の男性

 

 

両人とも50歳近い男性。独身、母親が週に一度はどこからか出向いてきて、掃除や洗濯をして帰る。女性の出入りがないわけではないが、一向に結婚しそうもない。母親は、それをぼやくこともないので、別に問題があるわけではないが、息子の将来は心配だろう。

 

まあ、他にも挙げればきりはなし。

悩みが不幸かどうかは、人のとらえ方によって違うし、他人がとやかく言う筋合いではないものではあります。ただ、その人たちが、更に歳をとってしまってからが、困難が待ち受けているだろうにとは思いますが。若い時、両親がある時、お金がある時は問題とはならないでしょう。

 

しかし、昔から言うでしょう。

「いつまでも、あると思うな、親とかね」

ですから。