聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

それぞれにある住まいの匂い

 

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画像出典:trance biz


どの家にも程度の差こそ有れ、その家の独特の匂いはあるものです。それが、一番気付けていないのは、住まっている人でしょうか。そして、一番感じるのは、初めて来訪した人ではないでしょうか。

 

■ 古い家

古い家には、生活様式から出るその家に言わばこびりついた匂いが長年にわたり蓄積しており、一時しのぎの噴霧器式の匂い消しでは、直ぐに効果が薄れてしまいます。訪問して長居していると、それが盛り返して来るのが解ります。

 

それらは、総じて不快な匂いであることが殆どと言っていい。ただ、そこに住まっている人には、どうということもない生活臭に過ぎないのでしょう。自身の鼻にも相手の鼻にも無頓着なものです。むしろ、長く住まいを離れた後に、帰ってみると、その匂いは懐かしく思えたりするかもしれない。

 

■ 新しい家

一方、真新しい家には、建てられた当初の建築工事による匂いが残っています。クロスの貼り糊、畳おもてもイグサ、檜の柱の香りなどの持つ独特の匂いで、それらは生活の匂いではありませんが、好悪はあるようです。

 

わたしなどは、真新しい畳のイグサの香りや木の柱の香りなどには、自然が感じられて、むしろ好ましく感じますが、最近の若い人、例えば二十代半ばの我が子ではそれを異臭ととらえることの方が多い。畳の部屋や木のむき出しの部屋に殆ど住まないからでしょう。

 

現在の日本人の生活の中にも、畳敷きの和室などは、新築物件では一間のみということも少なくありません。あるいは、和室が一間もないことも珍しくありません。

 

■ ペットのいる家

ペットを飼っている家は、その動物の匂いを消すことはまず無理です。動き回る生き物ですから、仕方がありませんが、これもまた飼っている人は気づいているのかいないのかは分からないけれども、無頓着です。

 

わたしの視力はメガネなしでは生活できないレベルにありますが、聴力、嗅覚は人並みです。嗅覚については敏感な部類でしょうか。これまで述べて来たようなニオイには、敏感です。

 

勿論、誰に迷惑をかける訳でもなく、来訪者も頻繁でないのなら別に問題が生じる訳ではありませんので、いいのですが。そういう指摘は出来ます。

 

■ 芳香剤

妻も匂いには敏感です。

それで、家のあらゆる場所に芳香剤を置いております。わたしは、勿論、物の腐った匂いやペットなどの独特の匂いにも閉口しますが、妻の芳香剤にも苦慮しています。テレビのコマーシャルなどでよく見かける、洗濯物に薫る花の匂いらしいものも、かすかにするのなら許容できるのですが、むせ返るような沸き立つ香りとなると、むしろ不快としか言えません。

 

妻は、しかし自身が配置するだけのことはあって、どのような強烈な花の香であっても、無反応です。そこがわたしには理解しがたい。それなのに、生活臭には敏感であるのです。まあ、個人の感覚なのでどうにもならないところは承知しては居るのですが、わたしは無臭が何より好き。