聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

テレビ局の衰退

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画像出典:㈱メディアバルーン

 

我家は娘が5時20分起きで6時45分頃には大阪に向けて仕事に出かけるので、朝食担当のわたしは、5時前に起きる。もっと早く起きる日もあるのは、録画しておいたテレビ番組を見るのに丁度いいから。

 

大方の日は、娘か妻がテレビリモコンを管理していて(実はそれ程でもないかもしれない)、わたしの見たい番組を大っぴらに見るには、二人の視線が痛いのです。サイドからの、名状しがたい威圧を感じる。従って、わたしの早起きの朝には義理でも起きてこないので、気兼ねがなくて見られる。

 

 

■ 最近のコマーシャル

早朝4時台に起きる人は少ないのか、民放のどのチャンネルでも、ドラマ仕立てのCMであったり、昔よくゴールデン番組の時間帯で見かけた有名な男女の俳優やアイドルが、盛り上げているネットショッピング番組がほとんど。

 

彼らは、ネットでの販売商品に大げさに驚いて見たり、はたまた感心したりして盛り上げているのを見ると、何か一抹の寂しさというか、どこか悲哀を感じないでもない。

 

それは、その人たちが溌溂とした俳優やアイドルであった頃から、急に見掛けなくなって、引退でもしたのであろうかとか、悪く推測してみて、もしかしたら大病や亡くなってしまったのかな?と思うこともあったから、思わぬところで消息が確認出来た驚きでもある。

 

生活には困っていなさそうな稼ぎがあると思われた活躍後であるのに、何というべきか渋とくこのようなテレビショッピングの盛り立て役で生き残っていることへの驚きであったり、逞しさを感じたりもします。

 

それも、まあ、いいことでしょう。

 

 

■ テレビ局も苦しい?

それは、それとして、最近のテレビコマーシャルは一時期の隆盛時と比較しても、格段に変わってきています。以前はテレビコマーシャルでテレビショッピングが幅を利かせて映し出されるというようなことは、余りありませんでした。

 

それが今、テレビの地方局の多くの時間がネットショッピングで占められています。早朝は勿論、昼間でも、あるいは夕方の6時前でもそうです。

さすがにネットワークの主(ぬし)の東京のスタジオでの放送時には何かしらの有名な企業のスポンサーが付いていますが、それが地方局に振り替わると、ネットショッピングに早変わりということも多くなりました。

 

それも、スポンサーではなく、スポットの割り込みテレビコマーシャルで殆どです。要するに、長時間の番組にはスポンサーとして付かないということになります。そもそもネットショッピングは、そのショッピング会社のコマーシャルしかしません。

 

「ご覧の番組は、○〇と△△の提供でお送りします」というのが減ってきたということです。

 

企業も、テレビコドラマのスポンサーになることが本当に、効果がある事なのかを疑問視しているのかも知れません。若い世代では、殆どがテレビを見ないとされていますから、当然かも知れませんね。今後、この傾向は更に強まるでしょう。

 

時代は、長いドラマをじっくりと見ている余裕をなくしています。目まぐるしい日々の変化と世知辛いお金の問題に、心の余裕は失われ、生活はどこかに忙(せわ)しなさを感じて生きています。

 

短くて、早い展開で、楽しいとか驚きがある、そういうものにしか目は向かない時代となるでしょう。それは、既存の大手メディアを更に苦境に追い込むこととなるでしょう。どうもそんな気がします。