聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

韓国のマンション崩壊に思う

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画像出典:NEWS YAHOO

 

韓国の超高層マンションが、施工中に外壁が崩れて床も崩壊したニュースは、動画入りのニュウースやネットで流れて、知らない人はいないでしょう。

 

業者が、施工を早く進めるために十分に乾燥していないのに、次々と上階のコンクリート打設を進めたと言われています。確かに壊れた部分ではそうかも知れないと思わせるところもあります。

 

 

■ 謎(なぞ)

しかし、わたしも多少の建築の経験もあり、コンクリートの打設の日数の間隔が早すぎる事だけが原因とも思えません。下の画像は、韓国の国営放送KBSの放送の一部を、スクリーンショットで切り取ったものです。

 

これを見ますと、わたしが不思議に思うのは、梁らしいものが崩れた部分に見当たらないという点です。

 

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画像出典:韓国国営放送KBS

外壁が首の皮一枚程度に残っている部分と床が崩れた部分の間に何の梁もありませんし、柱らしいものも見当たりません。壁式構造という柱と壁が一体となっているものでもありません。とすると、一体この床スラブは何によって支えられていたのか?

謎です。

 

 

■ 床は柱と梁に支えられている

一般的にいえば、床はその下にある梁に上に乗っており、梁は四方に張り巡らせれており、当然梁を受けるために柱が必要です。すなわち床は四つの梁とそれを繋いでいる四つの柱で構成されています。

 

無論、四辺に梁がない場合の構造もあります。床の下を見れば三辺あるいは二辺に梁があり、その他の辺には梁がない場合もない訳ではありませんが、マンションとしては、通常考えにくい。

 

余程の景観を重視する観光施設やホテルの一部などでしょうか。

 

 

■ 鉄筋に注目

梁は床の崩落と同時に落ちたのでしょうか。鉄鋼構造が主体構造のようなのでそれ程やわな作りとは思えませんし、梁柱がないのは謎です。

 

また、床の鉄筋がむき出しになっているところに、殆ど何もコンクリートが付いていないのもデコボコの有る鉄筋(異形鉄筋)を使用していないのかも謎です。この建物は日本では考えられない造りとしか言えません。

 

韓国は地震が殆ど起きない国なので、この程度でも建築基準法(韓国にもある)で問題がないのかも知れないのですが、どう見ても素人目にも危うい建物の造りであると思います。

 

まあ、韓国メディアがそのことを取り上げないのなら、そういう建築基準法で合法なのかもしれませんが、他社のマンションでも同じことなのでしょうか。人名を軽視する恐ろしい話です。