パンツ一丁で食事の娘
結婚して子供が出来た当時から、仕事から帰ると夏場には、パンツ一丁になって、食卓に向かうということは、茶飯事でありました。
暑い外から歩いて帰ると、いくらクーラーが利いていても、すぐさまに体が冷えるものでもありません。しかも、汗だくのシャツや下着などはクーラーの下では、冷え方が悪寒がするほどの悪々く冷える。
それを嫌って、いっそなら裸が良かろう、と思いパンツ一丁で食事をするということとなったのも、よろしくはないが自然のことであったと思います。
■ それを見ていた
それを見ていたものが我が家にいました。他ならぬ娘で、成長して中学頃までわたしの夏場のそのスタイルを目撃し、
『うん、なかなか涼しげで良かろう』
と思ったかはわかりませんが、大学生頃から、遠く大阪へ通学する頃から、娘はわたしのスタイルを真似るようになりました。上下一枚ずつはつけてはいますが。
子と言うものは、親の良いところは少しもにないのに、どうでもいい事や、悪習にはなぜか身につくものですね。
■ 現在の娘
現在は二十代も半ば、仕事からこれまた大阪にあって返ってくるなり、来ているものをそのままの形で脱ぎ捨て、あろうことか食卓の椅子の上であぐらをかいて食事をするという様です。そして、食後もその格好でウロウロ。
嫁入り前の娘にあるまじきとは思い、まずはわたしから正さねばとパンツ一丁の食事はなくしたのが、娘が大学に入った頃のことで、悪習は入れ替わって娘に取り憑いたようです。妻もなぜか注意しない。
■ 結婚
娘が結婚して、そのような格好で食べたりしたら、百年の恋も覚めるというもの、悪くすると相手の男は逃げ出すに違いないと案ずる。
まあ、そのときにはそのようなことはすまいとも娘を信じたい気もある。