聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

借金を日常的にする人

 

画像出典:山本FP事務所


日常的に借金を繰り返す人がいます。

生活費が足りない。急な入用で手元が不如意となった。今どうしても欲しいものがある。

など、理由は幾つも有るようです。そして、それはそれで借金をすることは、当人にとっては正当なものでしょう。借りてもちゃんと期日には返すのだから、いいじゃあないか。もっともです。

 

 

■ 借金を手軽にする人

思うに、借金を手軽にする人は、貯蓄をしません。貯蓄をしないから、入用の時には借金が必要となる訳です。

貯蓄とは、長い将来に渡る間に起きる、いざという時の為に積み立てて置くお金です。欲しいものを残念して積み立てる忍耐が無ければ出来ない事です。しかしまた、その決心さえ出来れば、直ぐにでも始めることが出来ます。

 

 

■ 多くの日本人

昔から、親にはこのように言われて育ってきました。これは、多くの日本人が経験するところです。

「欲しいものがあったら、まずは貯金をしなさい。それが買うに足りる金額に成ったら、買ってもいい」

と。それが何かの手伝いの代価であったり、お年玉の貯金であったりしました。

 

従って、まずはお金を貯める事が先決事項です。何かを買うということがその後に来るのです。まずはお金を借りて買うなどとは、しないというか出来ません。まず買い物をして、それから返済を始めるというのは、日本人ではその数は少ないでしょう。が、借りてでもすぐに何とかするという考え方は、増えてきている気がします。

 

根拠が示せる訳ではありませんが。「明日は明日の風が吹く」という考えが心のどこかにあるのではないでしょうか。また、現在の自分を出来る限り輝かせて居たいという、気持ちがどこかにあるのでしょう。それは、明日には、自身がどうなるか知れないから、という気持ちがあるのかも知れません。

しかし、戦乱の時代ならともかく、大抵の人は明日も明後日も普通に生きて、朝を迎えられます。生きています。

 

 

■ 明日は明日の風が吹かない

コツコツと将来に備えてお金を貯める事が、まどろかしくてやっていられないという訳です。若い時は、誰でもそうですが、お金は若い時でないとなかなか思う様に貯まりません。

 

若い時に飲まず食わずで貯めるため、擦り切れた衣服を身に付けていても、若さゆえ誰も笑ったりはしません。妻や子のいては、そのような恰好をしていれば、家族でも嫌がられます。

三十歳も過ぎると結婚しているいないにかかわらず、なかなかこのようなスタイルでの生活は、陰口をたたかれる。

『あの歳になって、あの格好は無いだろう?』

とか

『給料が安くて買えないのか』

などです。だからお金を貯めるには若い時の方が良いのです。

明日は明日の風が吹けば良いのですが、吹かない可能性はいつでも高い。その場限りの欲求の充足が、明日の風を吹かしてくれなくする。

 

 

■ 韓国の例

韓国の個人負債の総額が、GDPを超えたと騒いでいます。これは、韓国民の一人当たりの借金が世界一ある事でも納得です。韓国の人達もお金を借りることに特に拘(こだわ)りをもつ様子が伺えません。

この辺の心情はアメリカの人達に似通ったところがあります。

将来の事より、今と言う時を大事にするという、気質でしょうか。喜びや満足を今、手に入れたい。将来に付けを残したとしても。

そういう、気持ちの先行があります。それが、クレジット会社の思惑にきっちりと組み込まれて重い付けを後から支払うという訳です。

 

無論、借りた金を返すプランや抵当があって借りているのでしょうが、もし返済に詰まってトドの詰まりは、破産へと進むしかありません。そして、もしもなどは大抵の場合現実となります。

 

 

■ 日本人は貯金しすぎる

しかし、韓国やアメリカ人ほどでなくとも、お金は使ってこそ値打ちがあるものでもあります。お金は使わないと無いのも同じです。ただ、持っているという信用や安心感があるだけです。

日本人は貯金しすぎます。

日本人は韓国やアメリカの丁度中間くらいが良いのでしょうね。