聖護院 京極のブログ

天と地の間に新しいことなし(ことわざ)・・・人間の行動は今も昔も変わってはいない

交通取り締まり

 

 

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転校生の彼女の小さい時のイメージはこんな風だった気がします


高校生時代に、弟のクラスに女子転校生が入ることがありました。父親は交番勤めの警察官で、どこからか我が町に転勤で来たようでした。彼女は少し色黒ではありましたが、笑うと目が垂れて男性なら誰が見ても可愛いと思うような女性徒でした。用もないのに彼女を見たさに弟の元に行ったりもしました。

 

この、女生徒を転校した初めの頃に、わたしは弟の

『可愛い』

のことあるごとの発言で初めてその存在を知り、遠目に見ただけで、話したことはついにありませんでした。そして、彼女は卒業までは居ず、また転勤の父と共に去って行きました。

 

今では、彼女の名前が何といったかも覚えてはおりませんが。

 

■ 検挙

わたしの家から高校まで凡そ15-6キロ。バスは一日に3回しか通らず、乗り遅れると途中から4キロは歩かねば帰り付かない。そこで、学校もバイク通学を許可してくれるようになり、わたしも原付バイクで通うようになりました。

 

ところが、この女性徒の父が、下校の時間を見計らって交通検問を行い、主に通学のわたし達を目の敵のように検挙するのです。わたしも2回以上それに及びました。娘は同級生の中でもひと際に可愛いが父は厭な奴でしかありませんでした。それゆえに彼女の中にも、そのことに対する心苦しさはあったでありましょう。

 

■ 転勤

しかし、彼女がさっとまたしても転校して去り、クラスの中にポツンと席が空いていて、クラスが何かの話題で盛り上がるっているのを見ますと、言いようのない寂しさを感じたのを懐かしく思い出します。

突然に彼女は去り、わたしのなかに芽生えつつあった淡い恋心を綺麗さっぱり摘まれた。

 

その後、新しく着任した人、つまり警察官は交通取り締まりは滅多にせず、大いにわたし達を喜ばしたものです。

 

■ 彼女のこと

彼女のことは、わたしがその国道筋の交番を差し掛かることがあるたびに思い出します。そして、あの厭な奴が立っていないかつい見てしまうと同時に、可愛い同級生の顔もまた浮かびあがる。